ヒット商品の舞台裏

「間に合ってる」から始まる顧客開拓で、炒飯100億食分。業務用『創味シャンタン』~株式会社創味食品

2016年11月16日

創味食品小幡氏

株式会社創味食品
商品開発第3課 課長
小幡 友幸さん

「以前はシャンタンをターゲットとして、いろんなメーカーから同じような競合品が発売された時期がありました。ただ、それらの競合品はそんなに広まりませんでした。今は、競合商品こそないものの、“炒飯の素”や“麻婆豆腐の素”のような単品用調味料も多く発売されており、商品だけを提案してもなかなか受け入れてもらえません。いくら味の良さを打ち出しても、『ウチは間に合っている』『ウチにはウチの味がある』と言われればそれまでです」

それでは時代の趣向に合わせて味を変えてきたのかと思いきや、実はその真逆なのだという。

「一般的に商品は、少しずつテコ入れしながら時代に応じた味に進化させていくのが普通だと思います。しかし業務用の『創味シャンタン』は、発売当時の味を頑なに守り続けています。変えない、というよりも変えられないんですね。調味料の味が変わると、お店の味も変わってしまいます。それによって、そのお店のお客さんが離れてしまうことになりかねませんから」

原料価格の高騰により利益面で苦しくなることもあったが、採算優先で改変するようなことは一切してこなかった。そういった様々な課題を乗り越えてきたのは、地道ながらも一歩踏み込んだ営業だった。

「当社の営業では『足で稼げ』と言っていますが、単に『1軒でも多く回ってとにかく売ってこい』ということではありません。たとえ断られても、会話やお店の様子から、現場の隠れた課題やニーズのヒントを稼いでこい、ということです。それを元に導入への糸口を探り、次の訪問時にはレシピやアレンジ方法を提案し、商品の幅広い可能性をご理解いただけるようにもっていきます」

調味料として味を変えることはできない代わりに、お店の課題を探しながら活用できる点を具体的に示す営業活動。『創味シャンタン』に限らず同社商品の新たな需要開拓において、大きなポイントとなっている。実際に、同社の営業人員は全従業員の約3分の1と、同業他社に比べて多く、営業活動には特に力を入れているという。

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