食の研究所

ついにコンビニが「介護」を始めた!異分野事業との融合で超高齢化社会のインフラに

白田 茜(フリーランス記者)  2015年05月27日

だが、その新規出店も、コンビニ大手5社では2015年度に5年ぶりの前年割れとなった。コンビニの総店舗数は同年3月で52397店に達し、「飽和状態」との声もある。そこで生き残り策として各企業が狙っているのが、介護周辺のビジネスだ。超高齢社会での需要を見据えつつ、ヘルスケア事業や宅配事業など新たな分野に参入している。

ローソンは「マチの健康に寄与する店作り」を目指し、ヘルスケア事業に力を入れている。健康診断実施や医薬品の取り扱いといった「セルフメディケーションサポート」や、減塩・低カロリーなど健康志向の食品を提供する「ミールソリューション」を軸にするという。

病院内にある「ホスピタルローソン」では、バリアフリー化など病院の要望に対応。介護用品やリハビリ用品まで約3000品目の医療衛生用品の取り扱いが可能という。調剤薬局を併設する「ファーマシーローソン」では医師の処方箋が必要ない一般用医薬品を扱う。日用品や化粧品、医薬品の品揃えを強化した「ヘルスケアローソン」などの出店も増やしている。

これらの店舗では、健康診断実施や医薬品の取り扱いといった「セルフメディケーションサポート」を行ったり、減塩・低カロリーなど健康志向の食品を提供する「ミールソリューション」を展開している。

また、高齢者の就労支援で横浜市と提携するなど、自治体との連携も強化している。ローソンは20154月に佐川急便を中核会社にもつSGホールディングスと業務提携した。全国にあるローソンの店舗拠点を活用しながら、新たな宅配サービスを展開するという。すでにローソンは食品宅配の「大地を守る会」と「らでぃっしゅぼーや」と資本・業務提携している。これらグループ企業にとどまらず、他のインターネット通販業者などグループ外企業との提携も広げる予定だという。

ドラッグストアと提携、宅配ビジネスを拡充

一方、ファミリーマートは、ドラッグストアチェーン「薬ヒグチ」を展開するヒグチ産業とフランチャイズ契約を結び、20125月に「ファミリーマート+薬ヒグチ淡路町店」を出店した。登録販売者が常駐し、一般医薬品を24時間販売している。

ファミリーマートは、すでにドラッグストアと調剤13社と契約を結んでおり、より専門性を備えた出店を加速させたい意向だ。買い物が不便な地域や震災被災地などでの利便性向上を目的に、2011年から移動販売車「ファミマ号」のサービスを開始している。ファミリーマートによると、3トン車、2トン車、軽自動車の3つのタイプの“移動コンビニ”を用意。2トンタイプでも、中食商品や加工食品、日用品などおよそ200種類の商品を取り扱っている。

執筆者プロフィール

白田 茜(フリーランス記者) 

白田 茜(しろた あかね) 1978年佐賀県生まれ。 佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。
食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。

<記事提供:食の研究所
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