はじめての海外ビジネス

「こんなはずでは…」失敗事例から学ぶ飲食店のASEAN進出(1)~マーケット情報を知る

2017年11月29日

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近年、日本の飲食店が海外へ進出するニュースを、よく見かけるようになった。くら寿司、元気寿司といった寿司チェーンや、一蘭などのラーメン店、カレーハウスCoCo壱番屋、吉野家など、さまざまな業態の外食企業が進出を果たしている。しかし、すべての進出企業が軌道に乗っているわけではない。海外では法令や商習慣の違いから、「こんなはずじゃなかった」と当初描いていた計画通りに進まず、事業縮小や撤退を余儀なくされる企業も少なからずいる。

そこで今回は、特に検討する企業が多いASEANへの進出について、外食企業の海外進出に詳しい独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ)に話を聞いた。同機構が作成した調査レポート「拡大するASEAN市場へのサービス業進出」を引用しながら、進出の流れと各セクションごとに失敗した事例とともに3回にわたり紹介していく。第1回は各国のマーケット調査について、第2回は進出の際に最も失敗事例が多い規制関連を中心に、そして第3回は進出形態・運営方法についてお届けする。

海外進出の流れ

①マーケット基礎情報を知る

②外食産業のマーケット情報を知る

③外資規制を確認する

④進出先・進出形態を検討する

⑤運営方法を検討する

 

①マーケット基礎情報を知る

どんな企業でも海外進出する際にまず行わなければいけないのが、進出先の国について知ること、各国のマーケット情報を知ることだ。当たり前のようだが、意外とこの調査が不足していて、出だしから失敗する企業は多いという。

「漠然と『タイでラーメン店をオープンしたい』と考え、調査をしないまま進出し、予測と外れた結果が出て失敗に終わってしまうことも珍しくありません。進出するにあたり、知っておかなければならない情報は多岐にわたります」(独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ) サービス産業部長 藤井真也氏)

調査ポイントは、「GDP」だけでなく「人口の見通し」「人口動態」など、今後の成長率やその国の未来をより正確に描ける情報を得ること。また、可処分所得(いわゆる手取り収入)や食費にかけられる金額なども把握しておいたほうが、具体的な戦略も立てやすくなる。

■名目国内総生産(GDP)見通し

ASEAN全体が、2025年には現在の日本の経済規模を上回る経済圏に発展する見込みであることが読み取れる。名目国内総生産(GDP)は、現在トップのインドネシアが2025年も引き続き圧倒的な規模だと予想されているが、フィリピンやマレーシアも高成長性が見込まれ、現在好調であるタイを上回る予想だ。また、ベトナムも2025年には2015年現在のタイの規模に、同様にミャンマーは2015年現在のベトナムの規模に近づくとみられている。

■ASEANの国別人口見通し

ASEANの国別人口は、インドネシアが突出して多く、2025年には3億人に迫る勢いだ。その他の国で人口が1億人を超えているのは現時点ではフィリピンのみだが、2025年にはベトナムも1億人に達すると予測されている。年換算成長率(CAGR)をみるとタイはほぼ横ばいだが、それ以外の国々は1~1.5%程度で拡大する見込み。ASEAN全域では2025年に人口は7億人に達する見通しとなっている。


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