企業インタビュー

中国から日本への物流を支える、国際輸送企業(上海亜美至捷国際貨運代理有限公司)

2015年03月25日

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日本の国際総合物流業者インターナショナル エクスプレス株式会社様は、中国で国際輸送業を行っています。中国への進出は1994年と早く、現地日系工場からの日本への輸出を支えてきました。成熟期に入った中国へ進出するにあたり、注意するポイントや対策、今後の中国市場について、尾木茂男経理にお聞きしました。

【Q】事業内容を教えてください

国際輸送業務と国際輸送に関る通関、倉庫業を行っています。中国の日系工場や中国企業より、主に日本へ製品を輸出する業務を請け負っています。
日本の本社は国際輸送、通関業、倉庫業、運送業を行っている国際総合物流業者なので、本社と連携することにより、中国から日本までの一貫物流が可能です。

【Q】海外展開について教えてください

1970年にシカゴ駐在事務所とロンドン支店を立ち上げたのが、弊社グループの海外進出の始まりです。その後、1984年に米国現地法人、1990年に英国現地法人を設立し、今では、中国、香港、台湾、ベトナムにも進出しています。

【Q】中国に進出した経緯を教えてください

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上海本社の様子

中国に進出した1994年当時、中国は世界の工場になりつつあり、中国及び日系企業の工場から日本への輸出量が増え、物流の川上から川下までカバーできる日系物流会社の需要が高まっていました。上海への進出後、需要に合わせて事務所も増やしてきました。今では深圳、青島、大連、寧波に展開させて頂いています。
今までは輸出がメインでしたが、人件費と物価が上昇しており、日系企業の工場もより安価な内陸部や第三国へ移ってきています。その影響で、中国は世界の工場から世界の市場へと変化しつつあり、今後は輸入も増えてくると予想されます。

【Q】習慣として、日本との違いを感じるところを教えてください

新しいことを始める場合、日本では細かいところまで事前調査・検討をして、問題ないことが確認できてから実行しますが、中国では少ないです。
大まかな確認ができたらとりあえずやってみて、問題が発生したらその場で解決方法を考えていく、というほうがこの国ではメジャーです。理由として、事前に調査をしても実行に移す段階で制度が変更されていた、ということがよくあるためです。

【Q】国民性の違いや注意する点など教えてください

日本との文化の違いもありますが、思ったことは上司にも意見してくる場合が多いです。また、考えていることがすぐ顔に出るので、何を考えているか分かりやすいです。怒っている場合は、「私は怒っている」という顔をします。
また、日本では常識と思っていることでも違うことが多いため、指示をする場合は日本では不要と思われる事でも説明を行うなど注意する必要があります。
文化や常識の違いを埋めていくためには、話し合い、言いたいことを言い、納得してもらって仕事をしてもらうことが重要だと思います。

【Q】進出検討中の企業様へのメッセージをお願いします

日本とは違うと比較するのではなく、こういうものだと楽しまないと、ストレスが溜まってしまいます。
現地の言葉で交流することで、中国での考え方というのが少しずつわかってきます。彼らは彼らなりの理論で動いているので、そこを感じることが大切です。

上海亜美至捷国際貨運代理有限公司

日本の国際総合物流業者インターナショナル エクスプレス株式会社の中国現地法人。1994年に中国へ進出し、国際輸送業(フォワーダー業)を行う。日本の本社と連携し、発地(中国)から着地(日本)までの一貫物流を可能にしている。

業種:国際輸送業 店舗数:5拠点 従業員数:47名
本社所在地:上海市浦東南路528号上海証券大厦北塔2401室
お話: 経理 尾木 茂男 氏

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