世界でたたかう外食企業

日系POSシステム開発会社に聞く台湾事業の注意点(サイファーテクノロジー有限会社)

2014年06月17日

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今回は、飲食店などにPOSシステムの開発などをされている日系システム会社のサイファーテクノロジー様を訪問しました。台湾でビジネスをされて12年になる同社の総経理の畑昌幸様に、現地企業との付き合い方や採用上の注意などをお聞きしました。

【Q】台湾進出のきっかけと業務内容を教えてください

2002年に家庭の事情などもあって台湾に移住し、自分が生涯かけて好きだと思える技術に携わりたいということ、当時の台湾の技術より高いレベルのものを提供できるという思いから、会社を設立しました。

【Q】台湾で苦労したエピソードについてお聞かせください

台湾は求められるものより良いものを作ろうという姿勢が乏しいことです。おそらくそれは、台湾の学校が減点方式で、みなさん幼いころから100点の仕事は最初から具体的に提示されるものであり、それをミス無くやってのけることが100点だという考えが浸透しているためだと思います。加点を求めて仕事をする人がほとんどおらず、目標値に対してどれだけ目標を達成しているかに注力している人が圧倒的に多いです。

目標値を明確にしておかないと、誰もプラスアルファの仕事をしてくれません。一方で目標値が相手と自分とで食い違っている場合、相手にとっては満点の仕事なのに自分から見ると満点ではないという判断を下してしまうとトラブルの火種になるので注意が必要です。

【Q】御社のサービスについて教えてください

2002年の設立から、企業様向けシステムインテグレーション事業を中心に展開し、2010年からは台湾国内の飲食POS事業にも携わっています。POS事業は後発参入となりますが、オーダーマネージメントや売上管理などで得たデータを安全なネットワークを通じて本部へ送り、本部で集計までを行うといったトータル的なソリューションを提供できることが強みになっています。

また、飲食事業のお客様には勤怠管理や原価管理、セントラルキッチンなどの施設をお持ちのお客様には生産管理など、お客様に合ったシステムを開発し、提供することも可能です。

【Q】取引先企業について教えてください

一般消費者向け流通小売業が5割、飲食事業が3割、販社機能を持ったメーカーなどが1割、残りの1割がメーカーの代理販社となります。

【Q】進出した日系企業が注意すべきことを教えてください

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事務所の外観

台湾の方には「悪意のないうそつき」が多いということです。台湾の企業人のほとんどが即答を美徳と思っているようで、自分の思いつきや知識の範囲内に含まれていない事柄に関しても、自分が担当だということで即答するケースがよくあります。しかし、その内容が正しいことは10%未満だと感じています。

しかしみなさん悪意は無いので、更に深くコミュニケーションを取ることで、自分が求める情報を入手できると思います。 

【Q】台湾で事業をされる中で、失敗した事例があれば教えてください

先方からお取引の中止や提案が成約しなかったことなどがあります。あとで振り返ってみると、お客様が重視していたのは、こちらが提案する機能よりもコストや納期だったということがありました。お客様が重視していた部分を引き出せなかったのは、コミュニケーション能力不足によるものだと思います。

【Q】雇用に関して注意していることがあれば教えてください

第一に、相手が嘘をついていないか見極めることです。相手が即答ではなくきちんと考えた上で話しているかを注意して見て下さい。

人事採用面接でも饒舌な人はたくさんいますが、半分嘘だと思って聞くのがよいでしょう。その人の本質を探ろうと思ったら、その人がじっくり考えないと答えられないような質問をしないといけませんね。
飲食店に関しては、飲食店のスタッフとして優秀な応対をする人材を採用し、幹部候補として日本で研修を受けさせたが、半年したら辞めてしまったという話をよく聞きます。饒舌な人より、一見無口そうでも、きちんと考えてものを言っている方は長続きもするし、教えたことを少しずつ吸収しているように見受けられます。 

【Q】現地の人の得手不得手はありますか?

長期的な計画が苦手ですね。一週間分の計画ですら立てられない人が多いように感じます。計画を立てるという行為が不得手というよりも、無駄な行為と捉えているようです。

マンパワーに負っている業務に関しては、なかなか納期の設定が難しそうな感じがします。台湾では人間が絡む生産や処理に関して、大企業であっても絶対に納期を明言しません。 

【Q】日本企業へのメッセージやアドバイスをお願いします

台湾国内では、物を買う相手を選ぶとかサービスを買う相手を選ぶというよりも、パートナー選びをするという考え方が良いと思います。パートナーを通じてより高品質な物・サービス、そしてお客様自身に適切なサービスも手に入れることができますので、その物やサービスの一部だけを見て比較するのではなく、パートナーを選ぶという主眼で企業様の選定やお取引をした方が良いのではないかと思います。

サイファーテクノロジー有限会社

2002年に台湾で個人・法人向けIT技術サポート事業を開始。飲食店のPOSシステム導入や企業内イントラネット構築、家庭用無線LANサービスの設定など幅広い課題に対応している。

業種:IT技術サポート事業 店舗数:1 従業員数:9名
本社所在地:台北市中正區忠孝東路一段45號8樓之11
お話:総経理 畑昌幸 氏

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