業界動向

タイのフランチャイズビジネス事情。飲食業にチャンスが広がる

ダレン・J・ハリス(株式会社Dai)  2016年04月26日

世界銀行の調査によると、2015年のタイのGDPは3,730億ドルで、ASEANではインドネシアに次ぐ規模を誇ります。とりわけ首都バンコクの成長は著しく、注目を集めています。タイのリサーチ会社「CBREタイランド リサーチ&コンサルティング」は、バンコクの小売業の売り場面積が、2015年に100万㎡増加したと報告しました。

タイは若者が多く、フランチャイザーにとって魅力的

タイは15歳から35歳が全体の人口の32%を占めており、国全体の平均年齢も38.0歳と若い(日本は46.5歳)のが特徴です。また、最低賃金の引き上げや税金控除などの政策により、国民の生活水準は上昇を続けています。

そうした経済が伸びゆく国においては、フランチャイズビジネスが大きく成長する傾向にあります。タイ事業開発局の2015年の発表によると、タイ国内において1555ものフランチャイズ・ブランドがあり、そのうち約600が小売業、約500がサービス業、残りの約450が飲食業とされています。

フランチャイザーの約85%は国内企業で、その半数以上が屋台などのスタンドやキオスクタイプ、そしてカフェの運営チェーンです。残りの15%が海外の企業で、こちらはファストフードやレストラン、美容などのサービス業で強力なマーケットシェアを持っています。

海外のフランチャイザーにとってタイは、平均賃金が低く、運営コストが抑えられる大変魅力的な市場です。運営コストが低ければ、小規模から運営も可能となり、多くのフランチャイジーに興味を持ってもらえるからです。

また、フランチャイズに関する民法・商法が有利な点も、フランチャイザーのタイへの進出を後押ししています。

日本の飲食業にチャンスあり

タイ進出を検討中の企業様におすすめしたいフランチャイズビジネスは、飲食業です。

執筆者プロフィール

ダレン・J・ハリス(株式会社Dai) 

株式会社Daiのグローバルフランチャイズ事業責任者。10代の頃に母国イギリスにて起業を経験。その後もいくつかの事業を立ち上げ、その経験から会社設立、フランチャイズモデル構築の知識を得る。アジアフランチャイズのマッチング事業を確立すべく業務にあたっている。

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