企業インタビュー
2015年12月04日
日本国内でお茶・茶器のオンラインショップを運営し、マレーシアの首都・クアラルンプールで小売店舗「HOJO」を展開する株式会社HOJO様。日本の優れた管理手法を武器に、高品質のお茶を販売しています。今回は代表取締役である北城彰氏にお話をうかがいました。
【Q】まずは事業内容を教えてください
弊社は2006年より、日本とマレーシアで茶葉と茶器の販売をしています。日本では国内外のお客様向けにインターネット販売を、マレーシアでは卸売と、クアラルンプールのミッドバレー(Mid Valley City)にある小売店で販売を行っています。中国茶、台湾茶、インドのダージリンティー、日本茶を得意とし、肥料も農薬も使用しない自然栽培の茶の販売にこだわっているのが特徴です。
【Q】なぜマレーシアを選ばれたのでしょうか
もともと日系の香辛料の会社におり、8年間のマレーシア滞在経験で人脈があったことも理由のひとつです。
私の場合、はじめからインターネット販売をメインとすることを決めていましたが、オンラインショップは始めてすぐに伸びるようなビジネスモデルではありません。そのため、開店から5年くらいは利益が出ないことを覚悟し、ネット販売をサポートするための実店舗を開く必要があると考えました。そこで選んだのがマレーシアでした。もちろんそれなりの費用が必要ですが、マレーシアでは日本の3分の1程度の投資でお店を開くことができます。一方でお茶の値段は日本もマレーシアもほぼ同じなので、利益率はマレーシアの方が大きくなるのです。
また商品の仕入先のひとつに中国があるのですが、中国の奥地でお茶の仕入を行うには、中国語ができて信頼できるスタッフの力が必要です。ですから中国語が堪能な人材の多いマレーシアを仕入の拠点にしようと考えました。販売だけでなく、購買の中心的な機能を担っています。
【Q】マレーシアのお茶市場についてお聞かせください
マレーシアの人々にとって、お茶は比較的高級な嗜好品となっています。ですから先述の通り、日本と変わらない価格で販売することが可能です。中国の影響を色濃く受けている国で、お茶を飲む文化にも親しみがあるので、市場としては既にある程度成熟しています。
しかし、これはどこの国でも同じですが、「お茶の品質基準」というものは曖昧です。そこで弊社は品質基準を明確にし、徹底的な流通管理と情報発信を行っています。
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