企業インタビュー
2015年09月28日
ベトナム中部の新興都市「ダナン」で飲食業を展開しているサムライシップ株式会社。ベトナムと言えばホーチミンやハノイが有名ですが、なぜダナンを進出先に選んだのでしょうか。その理由とビジネスチャンスについて、代表取締役・矢澤幸三郎様にお伺いしました。
【Q】事業内容を教えて下さい
ベトナム・ダナンにて2012年に会社を設立し、日系企業へのシステム開発業務、いわゆるオフショア開発や、ダナンに進出したい日系企業のコンサルティングサービスを提供しています。また、飲食事業として直営で日本食店「串焼 蕃二郎」と焼肉店「武士道」を各1店舗、フランチャイズでラーメン店「味一」を1店舗経営しています。
【Q】なぜ、ダナンでビジネスを始められたのですか?
何といっても、ダナンという都市のポテンシャルに魅力を感じたからです。私がダナンへきた4年前、日本人はほとんどいませんでした。しかし、これからたくさんの人が訪れ、発展していくことが期待できたのです。例えば、ダナンはホーチミンとハノイのちょうど中間地点にあり、交通や物の流れの中心になり得ると感じました。
また、素晴らしいビーチがあり、観光資源も豊富でした。今は観光客が年間400万人ほどですが、政府の発表では10年間で800万人に増える見込みがあるそうです。そういったところに大きな可能性を感じ、ダナンでの会社設立を決断しました。
【Q】飲食業を始めた理由を教えて下さい
最初に出店した日本食店「串焼 蕃二郎」
ダナンに美味しい飲食店がなかったからです。特に日本食においては「日本食のようなもの」しかない状況でした。それならば自分たちで作ってしまおうと思い、日本食店「串焼 蕃二郎」を作りました。
また、私が本格的に住み始めて、どうしても焼き肉とラーメンが食べたかったので、「武士道」、「味一」を出しました。自分の胃袋を満たすためでもあった、というのが正直なところです。
ホーチミンと比べて店の絶対数が少なかったこともあり、自信はありました。お陰様で多くの方にご利用いただき、繁盛店となっております。
【Q】ダナンのどちらに出店されているのでしょうか?
実は「串焼 蕃二郎」は、非常に分かりづらい場所にあります。オープンした頃は飲食店が少なかったのですが、今では日本食のお店が6店舗ほどあり、日本食目当ての方がわざわざ来てくれるという感じになりました。
焼肉店「武士道」は、空港からタクシーで5分ほどのところにある商業地のメインストリートにあります。ここは、ダナンの象徴といえる川・ハン川周辺の場所で、今最もホットなスポットとなっています。
【Q】お客さんと客単価について教えてください
焼肉店「武士道」の店内。
部屋ごとに武将とテーマが決められている
客層は、日本人が4割ほどです。その他は、現地のベトナム人や欧米、中国、韓国からの観光客という構成です。
ラーメン店の客単価は、日本円にすると500円くらいです。ラーメンが一杯450円ほどなので、夜にお酒を少し飲んで餃子をつけても800円ほどですね。
焼き肉や和食店の方は、少し高くなっており、客単価は約3,000円です。ただ、お客さんによって幅があります。例えばカジノ帰りのお客様は「全部和牛でお願い。一番高いものを持ってきて!」などと注文されることもあります。
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