企業インタビュー
2015年06月22日
手軽な料金設定と豊富なメニューで人気を呼んでいる、立ち食いそば屋「名代 富士そば」は、東京都内を中心に、首都圏で100店舗を展開しています。2014年9月には、台湾の日系デパート「新光三越」へ台湾1号店をオープンしま した。台湾の現地法人である大丹食品股份有限公司様の佐藤勝 総経理に、新光三越へ出店した理由、今後の店舗計画についてお話を伺いました。
【Q】台湾へ進出されたきっかけを教えてください
2013年春に台湾のデパート新光三越様から、「日本そばで出店をしてみませんか?」とオファーがあったのがきっかけです。
まずは現地の人々の反応を見て検討したいと考え、新光三越で開催する日本物産展に出展したところ、お客様からの反響がとてもよく、台湾への進出に手応えを感じました。
また、台湾では麺を好んで食べる文化があり、日本から上陸したうどんやラーメンがブームになっていました。それを見て、そばにも可能性があると思い、台湾への進出を決めました。
【Q】進出の際に苦労された点はありますか?
台湾のテレビ番組で紹介され、人気に拍車がかかる
海外進出の経験が浅く、認識が甘かった部分もあるかと思いますが、食材の納期や配達時間がルーズな点に、大変苦労しました。
日本では、毎日決まった時間に配達が届き、数量も合っているのが普通ですが、台湾では違います。配達時間が毎回異なったり、欠品による数量不足があったりします。
今は、万一の納品の遅れや数量不足でも対応できるように、店舗のストックを多くするようにし、トラブルの発生を防いでいます。
【Q】台湾での主な客層を教えてください
年配のお客様が比較的多いですが、学生などの若いお客様もいらっしゃるので、幅広い年代の方に来店いただいております。
【Q】味付けは日本とは異なるのでしょうか?
台湾では日本よりも薄味が好まれるため、若干薄味で提供していますが、ほとんど同じです。というのも、お客様は「日本食」を食べに来ているので、台湾人向けの味付けに近づけ過ぎるとその期待を裏切ることになるからです。
特に、近年では日本へ旅行する方が多く、日本で食べた富士そばの味を台湾でも味わいたい、という方もいらっしゃるため、味付けにはこだわりました。
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