業界動向
Andi(アンディ) 2015年06月05日
お腹は空いているけれど、疲れていて料理を作るのが面倒な時、あるいは外出がおっくうな時、食事の宅配サービスは便利ですよね。東京でもファストフードから有名レストランの逸品まで、宅配で注文できる料理の選択肢がずいぶん広がってきたと感じますが、ジャカルタでもこの種のサービスが急速に発達しつつあります。
街のあちこちで見られる
デリバリーの看板
インドネシアでは、食事の宅配サービスのことを「Pesan Antar(プサンアンタル)」と言い、街を走ると英語の「Delivery(デリバリー)」と共に、今ではあちこちで看板を目にします。
しかし2000年のころを思い起こしてみると、こうしたサービスは一部の飲食店が、近隣の住民や企業に対して行っているに過ぎませんでした。店舗に直接電話してデリバリーを頼むか、あるいは家のお手伝いさんや、企業で雑用をこなしてくれる「オフィスボーイ」という人達にお願いして、買ってきてもらうのが常でした。
2005年くらいになると、大手ファストフードチェーンを中心にコールセンターで一括受注し、注文者の最寄りの店舗から配送するサービスが増え始めました。
折しもジャカルタとその近郊では、渋滞が大きな社会問題となりつつありました。自宅や会社にいながら電話一本で注文でき、バイクで渋滞をすいすい抜けて食事を運んでくれる利便性を、消費者は強く実感することとなります。
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インドネシアのジャカルタで生活しはじめて11年めとなる日本人男性。日本とインドネシアの食文化・生活習慣の違いを、独自の視点からレポートする。
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