企業インタビュー
2014年02月18日
2012年からバンコクでハンバーグなどの日本の洋食を提供している洋々亭様。タイでは異色のレンガ造りの内装で、日本にある「昔ながらの洋食屋」の雰囲気を再現しています。タイでの飲食店運営にかかわるリアルな話に迫りました!
【Q】タイで飲食事業を始めた理由を教えてください。
不動産と飲食業を営んでいる日本の本社(下川ビルディング)がタイ進出を決めていたためです。不動産業よりも飲食業が容易ということで、タイ事業の第一拠点として2012年1月にオープンしました。
【Q】タイで話題のラーメンや和食ではなく、あえて洋食を選んだ理由はなぜですか?
お話を伺った白井様
ハンバーグやドリアといった日本の洋食メニューを広めたかったからです。
タイ人にとって日本食といえば寿司、とんかつ、刺身などのいわゆる和食ばかりですが、現代の日本人が実際に家庭で食べているのは、ハンバーグなどの洋食も多いですよね。また、日本の外食ブームの火付け役になったファミリーレストランも、メニューは洋食ばかりです。和食だけではなく、いまや日本食の一部となった洋食を紹介し、日本食の幅広さをタイの人に知ってもらいたいという気持ちが原点にあります。
【Q】お客様の比率はどうでしょうか。
8割が日本人で、タイ人のお客様はまだ2割程度ですね。タイでは、タイ在住の日本人の人気店になったのち、タイ人の間で「日本人に人気の店」という口コミが広がり、タイ人にも人気が出るといわれています。そのためにも、日本人のお客様を大切にした店作りにしたいと思っています。
【Q】「昔ながらの洋食屋」というコンセプトに対する、タイ人の反応はどうでしょうか。
弊店は、ただ洋食を提供するのではなく、レンガ造りの空間や照明などで「(日本の)昔ながらの洋食屋」という雰囲気を作り、料理と雰囲気セットでストーリーを演出しています。ただ、実際にオープンしてみると、そのストーリーを理解していただけるのは日本人だけであるということがわかりました。
【Q】メニューの価格帯はどのくらいでしょうか。
2012年のオープン当初は、ハンバーグ定食が200バーツ(約620円)でした。タイ人の所得増や物価高にあわせ、現在は300バーツ(約930円)です。値上がりとともに客離れは多少ありましたが、多くの方に引き続きひいきにしていただいております。
【Q】タイ人の調理スタッフに味を任せると、味が変わってしまうという話をよく聞きますが洋々亭ではいかがでしょうか。
うちの場合、料理長が西洋料理の経験があるという人だったので、味が大きく変わるといった問題はありません。オープン当初に日本人シェフが用意したオリジナルレシピを継承して、日本の洋食を再現させています。もちろん、最終的には私が味のチェックをしています。
不動産・飲食業の下川ビルディング社がバンコクで展開する洋食屋。日本人街スクンビット地域で、「昔ながらの洋食屋」として、ハンバーグなどの洋食メニューを提供している。駐在員など在住の日本人の間では「日本らしい洋食が食べられるお店」と評判。
企業名(英語):City Dinning Thailand Co., Ltd.
店舗所在地:595/21 Sukhumvit Soi33/1, Sukhumvit Road, Klongton Nua, Wattana, Bangkok 10110
業種:飲食店 店舗数:1 従業員数:7名
取材担当者様氏名:白井健二Managing Director
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