企業インタビュー

食品卸の作業時間を削減する、スマホ対応の受発注システム『TANOMU』の特徴と導入メリット

2022年04月07日

食品卸の作業時間を削減する、スマホ対応の受注システム『TANOMU』の特徴と導入メリット

食品卸業者にとって、飲食店から受けるFAXや電話注文の処理が負担となっている。FAXの数字が読みにくい、商品が不明瞭、同じ商品でも注文する人によって個数・ケースなどの表現の仕方が違うなど管理が煩雑だ。アナログな業務に忙殺され、現場の生産性はなかなか上がらない。

こうした課題を解決するのが、飲食店、食品卸とも受発注の操作をスマホで行える『TANOMU(タノム)』だ。開発元のタノムは業界のデジタル化推進を目的に、2021年にインフォマートと資本業務提携を結んだ。「卸業者が本来の業務である“より良い食品を提案し、届けること”に集中できるようにしたい」と語る株式会社タノム代表の川野秀哉氏に、サービスの概要を伺った。

卸売業の現場を、テクノロジーで効率化

【Q】受発注システムのサービスを始めたきっかけを教えてください。

株式会社タノム 代表取締役 川野 秀哉氏

代表取締役 川野 秀哉氏

タノムでは食品をはじめとした卸売業に特化し、受注業務の効率化と、売上アップのための販促サービスを展開しています。「食とテクノロジー」というテーマで事業を起こし、2018年当時、それまでにお付き合いのあった卸売業者様たちに、どんな課題があるかヒアリングしたのです。

しかし、皆さんはなんとなく受発注は大変だとおっしゃるものの、具体的な課題は出てきませんでした。そこで1日中、行動を共にして勉強させていただいたところ、彼らが日々の紙の処理で忙殺されているのを目の当たりにしたのです。日々の受発注をデジタル化すれば生産性が向上し、労働環境の改善や売上向上のための販促など、業界にとって前向きな変化を起こせるかもしれない。そう考え、受発注システム『TANOMU』を開発しました。

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LINEアカウントで気軽にできる、モバイルファーストな受発注システム

【Q】TANOMUの特徴を教えてください。

売り手に寄り添ったモバイルファーストな受発注サービスという点です。他社が提供する受発注システムはPCでの操作が前提という印象でした。そこで売り手の利便性を高めた、だれでもカンタンにかつ直感的に利用できるモバイルファーストな受発注システムを作ることにしたのです。

受発注システム『TANOMU』発注画面

受発注システム『TANOMU』発注画面

これまでも買い手がスマホやタブレット端末などのモバイルで発注できるサービスはありました。しかし、売り手がPCはもちろん、モバイル端末でも管理画面を操作できるデバイスフリーのものはありませんでした。

たとえば商品登録の際に写真を登録するにしても、PCの管理方法だと写真を撮影してPCに取り込み、アップロードしなければなりません。それがスマホなら、撮影したものをその場でアップロードできます。ひと手間、ふた手間の違いですが、全体では大きく違ってきます。

スマホによる効果はまだあります。受注画面を管理する事務方だけではなく、倉庫の管理をしている仕入れの担当者や営業担当者、総務担当者など、全員が商品画像を登録できます。モバイル対応にすることで、ただ商品のテキストを登録するだけでなく、どのように見せればお取引先様が買っていただけるのか、全社体制で考えられるようになります。

【Q】発注する飲食店は、どのような操作になりますか?

基本的にはブラウザ注文で、アプリのダウンロードなどは必要ありません。LINE連携もしているので、LINE経由で商品を見つけられます。そこからワンクリックで発注できるようになっています。卸売業者様がQRコード付きのチラシを渡して、飲食店様がスマホで読み込めばすぐに利用できます。メールアドレスでの登録だけではなく、誰もが使うLINEアカウントでも始められるので、利用の障壁が低くなっています。

今、飲食店様が発注をする際、FAXや電話だけでなく、LINEのメッセージで「これがほしい」と営業担当者に連絡するケースが増えています。こうした個別の対応は、卸売業者様にとっては負担になっています。発注内容を改めて社内の基幹システムに手入力しなければならないからです。『TANOMU』の場合、発注システムの画面で商品を指定するので、LINEのメッセージ注文やFAX、電話注文による商品確認、手入力などのアナログな作業からも解放されます。この点は非常に大きいと思います。

労働生産性が4倍になったケースも

【Q】受発注システムの導入で、業務の効率化が期待できますね。

TANOMUの利用者は、95%が中小規模の卸売業者様です。アナログな受注業務から解放され、残業が減ったという声が多いです。ある中華食材を扱う卸売業者様では、TANOMUを導入してから営業センターの24時間制をやめ、完全週休2日制を実現できました。留守電での注文受付を廃止し、注文を書き起こす手間が削減できたそうです。

また、業務用沖縄食材を販売している卸会社様は「伝票の打ち間違えが0件になり、労働生産性が4倍になった」とおっしゃっていました。受発注を効率化したことで、卸売業者が本来やるべきである、より良い商品の目利きや商品提案など、お取引先様とのコミュニケーションに注力できるようになったという声が多いです。

TANOMUには商品のカタログ機能があり、発注者様のLINEにおすすめ商品や季節の商品をお知らせすることもできます。たまたま多く仕入れた食材や在庫処分のセールなどもPRできます。買い手にとっては「こんな商品も扱っていたのか」と新しい発見があり、売り手にとっては販売チャンスが生まれます。このカタログ機能を使って、「単月の売上がコロナ前を上回った」、「年末年始やGW前のタイムセールで100アイテムを売り出したところ、3〜4割が売り切れた」という卸売業者様もあります。売り手と買い手がデジタルで繋がることで、新しいマーケティングができるようになったのです。

【Q】卸売業者と飲食店の受発注は、まだまだFAXが中心という側面もあります。

卸売業者様がTANOMUを導入しても、買い手である飲食店が使っていただかなければデジタル化に繋がらない、という懸念もあると思います。これを解消するため、TANOMUにはお客様の注文を営業担当者や事務方が代理で発注できる機能がついています。

それでもFAXをお使いになる飲食店様には、FAX-OCRという機能を用意しています。TANOMUで商品ラインナップを設定してプリントアウトすると、専用のOCR用の発注書が生成できます。お取引先様がこの用紙で発注していただき、OCR機能で読み取れば、モバイルで発注していただけないお客様からの受注も含めてデジタル化できるのもTANOMUのポイントです。

飲食店の利用は5万件を突破、全国に拡大も

【Q】今後の展望を教えてください。

TANOMUは「卸業者と飲食店の日々の受発注をスマホでカンタンに」をコンセプトに、どこまでも利用者に寄り添ったプロダクトを目指して開発してきました。現在、飲食店様の導入件数は増え続け、5万店を超えています。インフォマートの受発注システムをご利用されていない個人店様や、日本語の不慣れな外国の方のお店にも活用していただいています。首都圏が中心ですが、ここ最近は沖縄や北海道でもお客様が増えてきているので、日本全国の食品卸様に利用いただけるようさらにヒアリングを重ね、使いやすいサービスに磨き上げ、食品をはじめとした卸業界にしっかり根ざしたサービスにしていきます。


食品卸向け受発注システム『TANOMU』

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