企業インタビュー
2019年05月29日
創業40周年を迎える大阪の食品卸企業、岡山フードサービス株式会社。製造・販売や外食事業といった幅広い事業展開に加え、近年は自社農場もかまえて6次産業化事業へも参画しています。安心・安全な食の安定供給を社会的使命とする代表取締役社長 岡山氏と、その理念を実現させている担当者のみなさまに、取り組みを伺いました。
【Q】沿革と事業内容を教えてください。
弊社の創業は1980年、妻と2人ではじめた食肉の卸売がはじまりです。当初は資金もなく商品は豚肉だけ、得意先様は22軒でした。そこから少しずつ商品と得意先様を増やしていき、現在は、チェーン店様から個店様まで外食企業を中心に、約4,000店舗の様々な業態とお取引があります。今も食肉は取り扱いの主力ですが、あらゆる食品を扱っています。
代表取締役社長 岡山 克巳氏
とはいえ、たくさん商品を揃えればそれだけ商いのチャンスが増えるかというと、必ずしもそうではないのが卸売業の難しいところです。他に特徴がなければ単なる“よろず屋”に過ぎません。また、デジタル化が進むにつれ、良い商品であっても、どうしても他社様とは質ではなく価格競争のみに陥ってしまうことがあるのも事実です。その結果、取引に至らず捨てる商品もあります。こうしたジレンマをいかに解消していくか、ずっと模索しています。(代表取締役社長 岡山克巳氏。以下、岡山社長)
【Q】どのような取り組みをされているのでしょうか。
商品はただ右から左に動かすだけでなく、何らかの機能を持たせることが必要です。その考えではじめたのが「仕込み代行業」でした。飲食店での調理作業を軽減するため、下ごしらえの済んだ半製品を作り、店内調理を1クックで可能にしたキットとして取り揃えました。組み合わせるとひとつのメニューになります。
また、取引先の仕込みのニーズを把握するため、惣菜店や飲食店の運営もはじめました。さらに、商品開発やメニュー開発、業態開発でもお客様をサポートできる仕組みを整えています。(岡山社長)
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