法令対策

繰り返される景品表示法違反。「知らなかった」では済まない、不当表示のルール

2018年07月31日

「措置命令は、2016年11月の景表法改正によって課徴金制度が導入されてから件数が増加しています。この理由は、消費者庁の取締りがより積極的になっていること、消費者の意識が高まっていることなどが考えられます」(古川昌平弁護士、以下同)

消費者庁が景表法違反の調査をするきっかけは、同庁や国民生活センターへ寄せられる情報提供によるものが最も多い。SNSで“これは景品表示法違反じゃないの”と情報発信する人も増えている。また、情報提供者は消費者だけでなく、同業の事業者が競合他社について消費者では知り得ないことを申告することもあると考えられる。

「消費者庁の調査を受けると、報告書、質問への回答書作成や資料整理などで、相当の時間と労力を費やすことになります。

さらに措置命令を受けると、消費者庁のウェブサイトに社名や代表者名、所在地、商品名などが掲載され、どのような不当表示をしたか詳細に公表されることになります。対象商品や事業者にとって信用失墜につながり、場合によっては全商品の不買運動にまで発展するおそれもあり、甚大な損害が生じることになりかねません」

悪意があって不当表示をした事業者であれば処分を受けるのは当然だ。しかし、普段から適切な表示を心がけている企業が、現場で使っている食材の産地が変わったことに気付かず不当表示してしまったり、そもそも景表法のルールを知らないまま不当表示して行政処分を受けてしまっては、無念極まりない。まずは景表法を知ることで、守るべきポイントを理解しよう。

知っておくべき、景品表示法のキホン

景表法とは、正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」という。目的は“一般消費者の自主的かつ合理的な選択を守り、利益を保護すること”、つまり消費者保護のために、事業者によるうそや大げさな内容で消費者をだますような表示を禁止する法律だ。

禁止される不当表示の種類は、「優良誤認表示」「有利誤認表示」「その他誤認されるおそれのある表示」の3つがある。規制対象となる「表示」は、チラシなどの広告のほか、商品パッケージや口頭(セールストーク)など、客が接するもの全般となる。

景表法に違反した場合には、「措置命令」または「課徴金納付命令」の行政処分を受けることがある。措置命令では、おおむね、「一般消費者へ誤認させたことを周知すること」「再発防止策を策定すること」「今後同様の違反行為を繰り返さないこと」の3つが命じられる(表示をやめていない場合は「不当表示をやめること」も命じられる)。

課徴金納付命令では、表示の対象商品の売上額×3%の課徴金の納付が命じられる。不当表示をすれば、相当の注意を怠ったと認められる場合や、課徴金額が150万円未満の場合を除き、常に課徴金を課せられる。対象の事業者は商品の販売者だけでなく、メーカーや卸売業者でも関与していれば規制の適用を受ける。

また、違反のタイミングは不当表示行為をした時点となる。ウェブサイトなどで不当表示して集客した後、店内で事実を伝えたとしても適法にはならない。表示をみた一般消費者が対象商品を買う、買わないによらない。

景品表示法の基礎まとめ

不当表示の種類 優良誤認表示、有利誤認表示、その他誤認されるおそれがある表示
規制対象 ウェブサイト、メール、新聞、チラシ、テレビ、ラジオなどのあらゆる広告、商品パッケージ、包装、容器、見本品、口頭など
行政処分の種類 措置命令、課徴金納付命令
規制の対象者 商品の販売者のほか、関与したメーカー、卸売業者など
違反のタイミング 不当表示行為をした時点

 


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