ヒット商品の舞台裏

昔ながらのイメージに新しさをプラス。“公式の飲み方”が、低迷からの急伸を導いた~ホッピー(ホッピービバレッジ)

2018年07月09日

チェーン系居酒屋の全国展開と共に、定番ドリンクメニューのチューハイやサワー類が勢いを増したことも拍車をかけた。他の飲料メーカーが柑橘系の風味付けをした焼酎用の割材を発売。若い世代や女性に大受けし、ホッピーの割材としてのシェアを切り崩していったのだ。

ホッピーも、ドイツの醸造所から酵母を取り寄せるなど変革をはかったが、一度離れた客はなかなか戻ってこなかった。

「一時期はホッピーをほとんど見かけなくなり、営業に行って『ホッピーってまだあったんだ』とお客様にいわれるほどでした。工場は製造する商品がなかったと聞いています」

1995年頃のホッピービバレッジはホッピーの代わりに、規制緩和で製造可能となった地ビールを主軸に、OEM製品の製造などで息をつないでいた。2桁あった売上高は、2002年には8億円まで落ち込んだ。

安く酔えるだけではない、本当の美味しさを改めて発信

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「ホッピーは良くも悪くも、“安く早く酔える”イメージが浸透しています。もちろん、それはホッピーの人気を支えてきた大きなポイントですが、一方で“以前、ホッピーで酔っ払って腰が立たなくなったからもう飲みたくない”とか、“おじいちゃんの遺言が『ホッピーだけは飲むな』だった”という冗談のような声もありました。

本来は体調や好みにあわせてお酒の量や種類も自由に調整できるドリンクだということ、また、ホッピーの本当の美味しさ自体も、伝えきれていなかったと考えています」

このホッピーが低迷していた時期に副社長に就任したのが、現社長の石渡美奈氏だ。創業者の孫娘にあたる石渡氏は、どちらかというと男性的なイメージがあるホッピーの三代目跡取り娘として自ら広告塔になる。当時はまだ珍しかったブログなどのインターネットを活用した情報発信を積極的に行って、安いビールの代用といった従来のイメージだけではないホッピーの魅力の普及につとめていった。

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3冷は、ポッピーを勢いよく注ぐのがコツ

「 “低糖質・低カロリー・プリン体ゼロ”は以前から変わっていませんが、新しく打ち出した体に優しいというアプローチは、世の中の健康志向の高まりにマッチしました。また、弊社では『3冷』という飲み方を公式にお勧めしています。ホッピー・焼酎を冷蔵庫で、ジョッキを冷凍庫でキンキンに冷やすというレシピです」

多くの店では、ホッピーを注文すると、焼酎と氷が入ったジョッキとホッピーの瓶がセットで出てくる。客は自分の好きな量のホッピーをジョッキに注いで混ぜ合わせ、減ってきたら焼酎は「ナカ」、ホッピーは「ソト」とそれぞれ別々に追加注文ができる。

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