AIで変わる食ビジネス

食とAI 基本編~外食・食品業界向け。ゼロから学ぶAI

2017年09月05日

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2017年、囲碁・将棋界で歴史的な出来事があった。各界の最強と呼ばれる棋士に、AI棋士が勝利を収めたのだ。「AIが人類を超えた」と連日メディアで放送されたのは記憶に新しいだろう。生活に身近なところでは、好みのワインをおすすめしてくる“AIソムリエ”や、オリジナルレシピを考案するアプリ“シェフ・ワトソン”、同じく画像解析技術を応用してレシピを提案してくれるカートなどもAIを活用している。近年、ビジネス面でもクローズアップされることが増え、今年はじめて開催された「AI・人工知能EXPO」では、3日間で当初見込みの約3倍にあたる4万人を集めるなど、その注目度の高さがうかがえる。

AI・人工知能は、食ビジネスにも活躍の場を広げようとしている。そこで「AIで変わる食ビジネス」と題し、実際に活用・導入されている事例を見ながら、紹介していきたい。第一回は、そもそもAI・人工知能とは、どんなものなのかを解説する。人工知能先端研究センターのセンター長を務める、電気通信大学大学院情報理工学研究科・栗原聡教授に話を聞いた。

そもそもAIとは。よく聞くディープラーニングって?

AIとは「Artificial Intelligence」の略で、日本語では「人工知能」と訳される。研究者によってその定義は異なる部分もあるが、おおまかには「コンピューターを使って、人間の知能を人工的に実現する技術」を指す。

「AI」という言葉が初めて登場したのは、1956年に米ダートマス大学で開催されたコンピューター科学者による研究発表会「ダートマス会議」でのことだ。この1950年代後半~1960年代が第一次人工知能ブームと言われ、コンピューターによる「推論」や「探索」 が可能となり、特定の問題に対して答えを提示できるようになった。

第二次人工知能ブームは1980年代。「知識」(コンピューターが推論するために必要な様々な情報を、コンピューターが認識できる形で記述したもの)を与えることで、AIが実用可能な水準に達し、 多数のエキスパートシステム(専門分野の知識を取り込んだ上で推論することで、その分野の専門家のように振る舞うプログラム)が生み出された。

そして2000年代から現在まで続くのが、第三次人工知能ブームだ。きっかけは大量のデータを用いる「ビッグデータ」を活用して、“機械自らが学習する機能”を持たせた「ディープラーニング(深層学習)」の登場によるところが大きい。

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栗原聡(くりはらさとし)氏
慶應義塾大学大学院理工学研究科を卒業後、
NTT基礎研究所、大阪大学産業科学研究所を経て、
2013年より電気通信大学大学院情報理工学研究科教授。
同大学人工知能先端研究センターセンター長を務める。

「ディープラーニングの技術自体は10年前にはそろっていましたが、ビッグデータが活用できる段階ではありませんでした。またコンピューターの頭脳にあたるCPUやGPUなどのチップの処理速度も低く、価格が高いという問題もありました。しかし今や、パソコンは安くなり、性能も上がったことで、ようやくディープラーニング技術が花開いたのです」(栗原氏)

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