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高額商品禁止で特産品への関心が高まる「ふるさと納税」。食品メーカーにチャンスも

2017年06月02日

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2008年より制度の運用がスタートしたふるさと納税。年々寄附金額は増え、総務省の発表によれば、2015年度の寄附金額の合計は約1,653億円、対前年比で約4.3倍の伸びとなった。

一方、自治体が高額な返礼品を用意する“返礼品競争”が問題視され、2017年4月にふるさと納税制度を管轄する総務省から是正を促す通知が出された。

通知により、どのような返礼品が禁止されたのか、今後どのような返礼品が増えてくるのか。ふるさと納税のポータルサイト「わが街ふるさと納税」を運営し、自治体向けのコンサルティング事業も行なっている株式会社サイネックス 企画開発本部 地域ソリューション企画部の塩野貴章さんにお話を伺った。

加熱する返礼品競争

まずふるさと納税について、どのような制度なのかを改めて確認したい。ふるさと納税は、納税者(寄附者)が自治体に一定額を寄附すると、寄附した金額から2,000円を除いた分が、所得税・住民税から控除される制度だ。例えば1万円を寄附すれば、8,000円が控除対象となる。控除される額の上限は、収入によって変わる。

寄附を受けた自治体は、牛肉や米などの生鮮食品や加工食品、お酒などを寄附者に送る。寄附者にとっては、実質2,000円の負担で返礼品を手にすることができ、自治体にとっては、寄附を集めた分、財政が潤うという利点がある。

返礼品のなかには最新のノートパソコンや家電製品、ゴルフクラブといったものもあり、それを知った他の自治体でも『より話題になる商品』『より豪華な商品』を出すようになった。返礼品による競争が加熱していったのである。その結果、ある問題が起きていたと塩野氏はいう。

「返礼品がネットオークションで転売されるといったケースが増えてきたのです。ふるさと納税は『都会で生活しているけれども、自分が育ったふるさとに何か恩返しをしたい』といった趣旨からスタートしており、一部ではあるものの、その思いから大きく外れる状況を招いてしまいました」

また自治体側でも返礼品競争により、寄附を受けた金額以上の負担を招くケースが発生している。

「寄附額の5割を超える返礼品を用意している自治体も多く、そこまでして寄附を集めたとして、その後の事務処理など多額の人件費がかかり、結果返礼品と人件費を合わせるとプラスになる額がごく僅かになるケースや、場合によってはマイナスになることもあるのです。つまり、寄附を集めてもそれがその地域の活性化につながるのかという疑問が出てきました」

このような状況を沈静化するべく2017年4月1日に発表されたのが、総務省からの通知である。


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