企業のIT活用術

九州屈指の酒販会社。多様な受注方法で、さらに飲食店に選ばれる酒屋へ ~株式会社オーリック

2016年07月11日

株式会社オーリック拠点営業所外観

株式会社オーリックは九州各地に7つの営業所、約50の小売店舗をもつ九州屈指の酒卸業者だ。ニーズが多様化する中で、飲食店が注文方法を“選べる”ようインフラを整備することで、多くの支持を集め、事業を拡大してきた。

今回は、同社の大きな強みでもある「クイックデリバリー」とITを活用した受注サービスの向上の話を中心に、“選ばれる酒屋”の秘訣を業務課長の山畑信介さんに伺った。

「計画配送」と「クイックデリバリー」の2つの配送システム

オーリックが商圏とするのは九州全域。福岡、北九州、久留米・佐賀、大分、熊本、宮崎、鹿児島の7つのエリアに拠点となる営業所を構えている。さらに各営業所には、受け持っている繁華街に数店~数十店の小売店舗を抱えており、その数は合計50店に上る。営業所にはソムリエや利き酒師、焼酎アドバイザーといった“お酒のプロ”を配し、飲食店の様々な要望に応え、厳選した商品を管理・提供している。最上級のサービスで飲食店を強力にサポートするのが特徴だ。

取引先の飲食店の規模や業態、取引商品などは様々で、幅広いニーズに応えるには、柔軟な対応力が求められる。そのためオーリックでは、受注や配送の方法を画一化するのではなく、取引先が自社にあった手段を好きに選択できるようにしてきた。

例えば、配送には「計画配送」と「クイックデリバリー」という2種がある。

株式会社オーリック業務課長 山畑信介

業務課長 山畑信介さん

「計画配送というのは、朝4時までに注文を受けたものを当日配送するスタイルです。当社は九州に7か所の拠点営業所がありますが、そこで計画配送を行っています。一方、クイックデリバリーというのは飲食店からの『今すぐ持ってきてほしい』という声に対応するものです。各地の繁華街にある小売店が配送を担当しています」

拠点営業所と小売店舗の役割を分けることで配送業務を分担し、大規模卸業としての特性と地域密着店のフットワークの軽い対応の両立を可能にした。飲食店の中には、通常の発注は他社の酒販店で行っていても、急な注文はオーリックを活用しているというところも増えているようだ。博多の中州のような日本屈指の繁華街では、ピークとなる夜の時間帯は20~30人のスタッフが動き回っている。今ではスタッフの赤いジャンパーがトレードマークとなり、多くの人が知る存在となった。

「取引先の飲食店が在庫数を減らしているため、クイックデリバリーのニーズはどんどん増えています。我々も『冷蔵庫代わりに使ってください』と打ち出し、注文後、10分以内に届けることを公言しています。ビール1本でも無料でお届けしますよ」

これこそニーズに即した対応といえるだろう。以前は計画配送の方が受注額は多かったが、今ではクイックデリバリーの売上比率は50%にのぼり、計画配送を抜く勢いだそうだ。

受注は電話、FAXに加え、システムもフル活用

オーリックは、受注についても取引先が使いやすい発注ツールを選べることが重要だと考え、従来の電話、FAXだけでなく、インターネットでのオンライン発注を取り入れている。実際に、臨機応変な対応が必要なクイックデリバリーと配送時間が決まっている計画配送では、発注方法にもそれぞれの特徴があるという。

「クイックデリバリーでは、ほとんどが電話ですね。多い時では1時間に70本の電話が入ることもあります。計画配送では、夜間留守電を含めた電話が3割、FAXが5割、オンライン発注が2割という割合でご注文をいただいています」

オーリックが採用している受発注システムは、インフォマートの「BtoBプラットフォーム受発注」だ。個店向けには、取引先ごとに発注商品を選べる専用サイト「ALLIQオンライン」も展開しており、スマホでの操作も可能だ。オンライン発注は、取引先からのニーズが高まっていることに加え、自社が事業を拡大する中でも、今後伸ばしていきたい分野だという。


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