企業インタビュー

業務用カレーのパイオニアが貫く、大手に負けない価値づくり~ごろっと野菜のビーフカレー(エム・シーシー食品)

2015年08月11日

では、作り上げた商品は、どのように営業と連携しながら販売していくのだろうか。一般的に、製造と営業の間には軋轢が付きまとうイメージがあるが、同社にはそれがないという。

「様々なプロセスを経て商品を作っていくわけですが、現場レベルでの最終的な判断はプロダクトマネージャーに委ねられます。美味しいかどうかはもちろん、その美味しさを共感したいかどうかが重要な判断基準です。共感したいと思う相手は卸、その先の飲食店や消費者と様々ですが、一番身近な存在が自社の営業マンなんですね。ですから、彼らとは企画段階から常に情報を共有しながら一緒に作り上げています。営業マンが、『いいお店を見つけたから今度食べに行ってほしい』と出先から電話をくれることもありますね。上手く表現できませんが、そういうやり取りを通じてお互いに感性を磨いているんです」

榑林さんの口から出た、「感性」という言葉。同社商品売り込みのカギは、このひと言に集約されている。

「『作ったから売ってくれ』という感覚で、モノが売れる時代ではありません。ましてや、他社と比べて高価格な業務用カレーとなれば尚更です。どれだけ高品質で美味しいものを作ろうが、売れなければ意味がない…。そうならないために、話題のお店を食べ歩いてリサーチする時も、“エム・シーシーならどう作るか”“飲食店やホテルなどの現場でどんなメニューに広がるか”を常にイメージしながら感性を磨いています。それは商品開発の人間だけでなく、営業マンも同じです」

その結果、同社の業務用カレーラインナップに、少しずつ変化が現れ始めた。2014年にリニューアルした「ごろっと野菜のビーフカレー」がその一つだ。

リニューアルが功を奏した
ごろっと野菜のビーフカレー

「うちのカレーはどちらかというと大人向けのスパイシーな辛さがウリだったんですが、辛さを控えることで子どもさんにも受け入れられ新たな販路を見出しました。さらに、これまで大手チェーンのPB商品を除いては、『お店でひと手間加えてもらい、そのお店の味にしてもらう』ことを前提に作っていましたが、温めて出すだけの完成品にしたんです。ご存じのとおり、外食業界の人手不足は深刻で、ひと手間加える余裕すらないお店も多いですよね。そんな時代の流れにも柔軟に対応しながら、エム・シーシーならではの商品を育てていきたいと思っています」

国内初のカレー缶詰を世に出し、60余年の歴史を重ねてきた業務用カレーのパイオニア。歴史と伝統に裏打ちされた真摯な姿勢と、現状に甘んじることなく感性を磨き続ける姿に、モノづくりの真髄を見た気がする。

エム・シーシー食品株式会社

住所:〒658-0023 神戸市東灘区深江浜町32
電話:078-451-1481(代)
事業内容:調理缶詰、調理冷凍食品、調理レトルトパウチ食品の製造、販売
公式HP:http://www.mccfoods.co.jp/
お話:商品本部 商品企画グループ チーフプロダクトマネージャー 榑林鉄也さん

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