2020年度のポイント・マイレージ年間最少発行額は1.4兆円を突破

掲載日: 2021年11月25日 /提供:野村総合研究所

2020年度のポイント・マイレージ年間最少発行額は1.4兆円を突破

~国内11業界の年間最少発行額について、2020年度までの推計と2025年度までの予測を実施~

#消費財・流通

2021/11/25

株式会社野村総合研究所

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、家電量販店やキャッシュレス決済1 、携帯電話など、国内11業界の主要企業2 が1年間に発行するポイント・マイレージの発行量を金額換算した「年間最少発行額3 (以下、「発行額」)」について、2020年度までの実績推計および2025年度までの予測を行いました。
また、2019年度・2020年度は、行政のキャッシュレス促進施策等で発行されるポイントについても推計し、発行額に加算しています。

2020年度の民間発行額は初の減少で1兆399億円、2025年度に1兆3,000億円を突破

2020年度の民間部門における発行額は、2019年度の1兆502億円を下回って1兆399億円と推計され(図1)、これまで右肩上がりを続けていたポイント・マイレージの発行額が、初めて前年度を下回る形となりました。その主な要因として考えられるのは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、航空、コンビニエンスストア、百貨店等の業界で発行額が減少しています(表1)。特に航空業界への影響は顕著で、2019年度の732億円から611億円の減少となっています。
新型コロナウイルス感染症の終息は不透明であるものの、2021年度以降の民間発行額は伸び続け、2025年度には1兆3,000億円を突破する見込みです。これは、長期的には航空需要等の景気の回復が見込まれることや、各社におけるポイント適用率4 が年々高まっていくためです。ただし、一部ではポイント還元率5 の低減も生じているため、民間発行額の成長速度は緩やかになっていくと考えられます。

行政主体の政策による発行額は2019年度・2020年度で累計7,000億円超

キャッシュレスポイント還元事業やマイナポイント事業、Go To Eatキャンペーンといった行政主体のキャンペーン・事業の影響は大きく、そのポイント発行額は2019年度と2020年度の累計で7,000億円超となっています。また、マイナポイント事業が2021年まで継続されていることや、自治体マイナポイント等の新たな政策も勘案すると、行政主体でのポイント発行は今後も一定額発生すると見込まれます。


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発行規模の拡大が見込まれる業界は「携帯電話」と「インターネット通販」

2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が顕著に現れた1年となりました。全体としては、消費活動の停滞によって2019年度を下回る発行額となった一方、巣ごもり需要や感染対策需要の恩恵を受けたと考えられるインターネット通販やドラッグストアでは、発行額は大きく増加しています。
2025年度までにポイント発行規模のさらなる拡大が見込まれる業界としては、タブレット等の回線契約数の増加や周辺サービス拡大が見込まれる「携帯電話」や、取引額の継続的な拡大が見込まれている「インターネット通販」が挙げられます。

NRIでは、今後もポイント・マイレージの市場動向を継続的に分析し、ビジネスを促進するポイントプログラムのあり方を提案していきます。

  • 1

    キャッシュレス決済:クレジットカード・デビットカード・電子マネー・コード決済の4種類で構成。ただし、2018年度以前は、クレジットカードのみで算出している

  • 2

    国内11業界の主要企業:国内でポイント・マイレージの発行を活発に行っている11業界(家電量販店、キャッシュレス決済、携帯電話、ガソリンスタンド、航空、コンビニエンスストア、総合スーパー、インターネット通販、百貨店、ドラッグストア、外食)において、ポイントプログラムサービスを提供中かつ、売り上げが上位の企業。算出の対象社数は表1を参照。

  • 3

    年間最少発行額:推計するポイント・マイレージの発行額は、各業界で集計対象とした企業の数が限られていること、また、来店キャンペーンなど購買金額にかかわらず発行されるものや、特別会員向けなどの追加発行ポイントを除いていること、加えて、行政主体のポイント発行に関しても、主要な施策のみの集計となっているため、「年間最少発行額」としています。

  • 4

    ポイント適用率:各社の総売り上げのうち、ポイントカードの提示などでポイントが付与される(ポイント制度が適用される)売り上げの比率。

  • 5

    ポイント還元率:ポイントが利用者に還元される際に、その還元額が元の販売金額に占める比率。航空マイルの全額換算については、1マイルあたり1.5円としている。

  • 6

    実測値(推計)と予測値:行政のキャッシュレス促進施策等で発行されるポイントに関して、2018年度以前は、2019年度・2020年度ほどの大型キャッシュレス促進施策が見られなかったこと、また、過去の本調査で民間のみのポイント発行額を公表済みであることから、推計は行っていない。また、2021年度以降の数値も、今後の政策に大きく影響されることから、推計は行っていない。

  • 7

    決済取扱高:各キャッシュレス決済において決済利用された金額の合計値。ただし、クレジットカードのキャッシング、デビットカードの国内ATMにおける利用額、交通系電子マネーの交通利用額は除外している。

ご参考:調査概要

ポイント適用率の設定方法 NRIが2015年7月~8月に実施した「NRI生活者1万人アンケート」(有効回答数:10,316人の訪問留置型調査)の結果や、各種公開情報を参考に、個社ごとに5%刻みで設定した。
ポイント還元率の設定方法 各種公開情報を参考に、最も低い値などを業界基準値として採用した。航空マイルの金額換算については、1マイルあたり1.5円とした。
ポイント・マイレージ
年間最少発行額の推計方法
ポイント・マイレージ最少発行額=ポイント付与の基本指標となる数値×ポイント適用率×ポイント還元率。
有償旅客マイル 有料で搭乗する旅客ごとの飛行距離の総和。
マイナポイント
関連発行額の推計方法
公表されているマイナポイント申込数から既存発行額を算出。
Go To Eat キャンペーンの集計方法 Go To Eatキャンペーンの内、オンライン飲食予約によるポイント付与のみを集計。

お問い合わせ

ニュースリリースに関するお問い合わせ


株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 玉岡、梅澤
TEL:03-6270-8100
E-mail: kouhou@nri.co.jp

本調査の担当


株式会社野村総合研究所 CXコンサルティング部 松原、冨田

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