ブームの真相

期間限定メニューなど、飲食店での導入が進むジビエ料理。大手企業の参入も

2017年08月09日

ジビエ肉の調理法のポイント。メニューに新しいラインナップも

実際にジビエ肉を扱う場合の注意点や、調理方法を教えていただいた。ジビエ肉は、急に熱を加えると硬くなり食べにくくなる一方で、ナマ食は危険が伴うという。

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シカ肉のロティ 信州産野菜添え
ジン香る赤ワインソース

「そもそも生肉の喫食には注意が必要ですが、ジビエ肉は特に注意が必要です。シカの刺身を食べた方が肝炎で亡くなられた例もあります。しっかり火を通す必要がありますが、強火で調理すると肉が硬くなりますから、弱火で調理しましょう。生姜焼きなら、熱したフライパンの上で焼くのではなく、フライパンが熱くなる前から、弱火で焼くと柔らかく仕上がります。ジビエに強火は禁物です」

その他、ハンバーガーなどにも利用される。シカのすじ肉を使ったデミグラスソースなどを使って風味を出す。これもジビエ料理の工夫の一つだろう。

「ジビエを扱うメリットの1つは、メニューに新しいラインナップをつくれることです。牛、豚、鶏については素材で特徴は出すのは難しいですから。それに天然の肉を食べるのは、天然の魚を食べるのと同じように魅力的だと思います」

中小では扱う飲食店が増加。期間限定メニューでの採用も

そうした特性と社会的な注目度の上昇もあって「炉とマタギ」(株式会社スパイスワークス)、「罠」(株式会社夢屋)など、ジビエを扱う外食企業も増えている。

また、JR東日本フードビジネスが運営する「ベッカーズ」では、期間限定メニューとして、2013年からジビエ料理を提供している。2017年は8月1日から9月30日(予定)まで、藤木氏がメニューの監修をしたシカ肉を使ったハンバーガー「別格 信州ジビエ ザ★鹿肉バーガー」を販売する。

ジビエ肉の消費が増えることで、野生鳥獣による農作物への被害が削減できるのでは、という期待もある。シカやイノシシなどの野生鳥獣による農作物への被害は深刻だ。農林水産省の発表によると、2015年度の被害額は176億円と、非常に甚大な被害をもたらしている。中でも、シカとイノシシによる被害が全体の6割以上を占めており、鳥獣被害を減らすためにも両種の駆除は喫緊の課題である。

ところが、現在の駆逐数は環境省の目標に比べ、6割強ほどに留まる。その理由として、駆除後の処分が重労働な点、狩猟者の高齢化などのほか、狩猟者のある思いが影響しているという。

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