業界動向

コロナ禍での飲食店コラボの取り組み。2021年の事例まとめ

2022年02月04日

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2021年11月、鳥貴族と串カツ田中がお互いの新メニューを考案しそれぞれの店舗で提供した。以前から外食ブランド同士でコラボレーションし、それぞれが持つ顧客を取り込む事例はあるが、本来競合になりそうな大手ブランドが手を組むのは珍しい。

外食産業にとってコロナ禍での厳しい社会情勢が続く中、それぞれの企業が手を取り合い協力しながら生き残りを図り、自社を発展させていくことが重要だ。今回は2021年度にあった外食企業のコラボレーション事例についてまとめた。

2021年の外食ブランドコラボ事例

前年に続きコロナ禍による客足の減少に悩まされることとなった2021年の飲食業界では、他社ブランドのコラボで双方に利益をもたらす例がよく見受けられた。以下に一例を紹介する。

コラボ事例内容
鳥貴族×串カツ田中 お互いの新メニューを考案。両社のSNSアカウントフォローでプレゼントキャンペーンを実施
SHARI×セラフィーナ 和食×イタリアンのコラボおせちを提供
あきんどスシロー×sio フレンチと海鮮をかけ合わせたテイクアウト弁当の販売
三代目たいめいけん×HOT SAND LAB mm ハンバーグとホットサンドのコラボメニュー提供
Crepes No Ka 'Oi TOKYO(クレープス・ノ・カ・オイ トウキョウ)×MAGIE DU CHOCOLAT(マジドゥショコラ) チョコレート専門店とクレープハウスによるコラボ商品の提供
元祖豚丼屋TONTON×若菜そば 元祖豚丼屋TONTONと若菜そばのコラボ店舗を出店
ステーキ宮×シルスマリア 肉に相性のよいデザートを提供
est×はっこく 握り鮨やフレンチベースの肉、野菜などを使用したコース料理の提供

鳥貴族と串カツ田中のコラボメニュー

大手居酒屋チェーンの鳥貴族と串カツ田中は、2021年11月に商品開発チームを相互に入れ替えてコラボメニューを開発するという企画を立ち上げた。鳥貴族の商品開発チームが串カツ田中の新メニューを考案し、串カツ田中の商品開発チームが鳥貴族の新メニューを開発するという形だ。同時にTwitter上でプレゼントキャンペーンも開催するなど、ユーザーも巻き込んでいった。

「お互いの店にあったらいいなと思う商品」をコンセプトに新メニューを開発し、鳥貴族では「韓国風豚玉ネギ串」と「せせりカツのタルタル~塩ポン酢味~」、串カツ田中では「鶏とうずらたまごのいとこ串」「田中のチー豚串」のそれぞれ2品ずつが期間限定で登場した。

鳥貴族ユーザーと串カツ田中ユーザーが双方の店舗に来店する効果が期待でき、常連客もいつもとは違う雰囲気を味わえる新鮮味が魅力のコラボだといえるだろう。期間限定メニューは約3週間にわたって鳥貴族の全店舗と串カツ田中の全店舗で提供された。

和食×イタリアンのコラボおせちを提供

東京・銀座の和食店「SHARI」と、東京・丸の内のイタリアン「セラフィーナ」は、共同開発したおせちを100個限定で販売した。二段重おせちは、上段は「創作イタリアンおせち」、下段は本格派の正月料理からなる。36品全て今回のために提供する正月向けの料理で、通常のメニューにはないものを用意した。

セラフィーナが手がける上段には、エビや栗、金目鯛、和牛といった豪華で華やかな食材で彩られた16種類の料理が並ぶ。一方のSHARIが手がける下段には栗金団や黒豆蜜煮のようなおせちに欠かせない20種類の料理が並び、「目新しいイタリアンおせち」と「定番の本格おせち」が二段にわたって楽しめるようになっている。

コロナ禍で旅行・帰省を自粛している顧客の巣ごもり需要を見込んだコラボで、自粛中であってもお正月気分を盛り上げたり、遠方で生活する家族にギフトとして贈ったりするのにも適している。

回転ずし×フレンチの異色コラボ弁当を販売

回転ずしチェーンの「スシロー」を展開する「あきんどスシロー」は、人気のフレンチレストラン「sio」とコラボした「すき焼き海鮮しゃり弁」をテイクアウト限定で2021年11月から販売開始した。sioの一つ星シェフである鳥羽氏が監修したすき焼きと、スシローがこだわった海鮮を掛け合わせることによって「新しい味わい」の弁当をユーザーに味わってもらおうという企画だ。醤油と砂糖がすき焼きの味付けとして使われているため、醤油を別途用意しなくても海鮮を楽しめるのもポイントだ。

洋食店とホットサンド店がコラボメニュー開発

老舗洋食店の三代目たいめいけんは、日本橋に拠点を構えるホットサンド店HOT SAND LAB mmとコラボした「たいめいけん 三代目 室町ハンバーグサンド」を2021年10月から販売している。

たいめいけんの代名詞でもある大きなハンバーグを丸ごとホットサンドに挟み込んだメニューで、両者の看板メニューを掛け合わせたコラボサンドが生まれた。HOT SAND LAB mmは「日本橋の老舗の味を若い世代にも味わってほしい」という願いから複数の老舗企業とコラボしており、一方で、たいめいけんが飲食店とコラボレーションした商品を提供するのは、創業後初めてのことである。HOT SAND LAB mmの思いに共感し、他社との商品開発が実現した。

「老舗の洋食店に気軽に入るのはなんとなく敷居が高い」と感じる方にとっても、ホットサンドであれば気軽に購入して食べることができる。

今回はコロナ禍で厳しい状況が続く中での外食産業の取り組みとして、他社との商品開発の事例を紹介した。「他社に勝つ経営」から「お互いにとって利益をもたらす経営」というアイディアを参考に、自社の利益率の改善やメニューの商品開発のヒントにしてほしい。


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