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FOODCROSSセミナーレポート(後編)~顧客体験を最大化するDX戦略や販路拡大のポイント

2021年11月15日

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本セミナーは『FOODCROSS conference 2021』のプロローグとして10月に開催された。前編はスパイスコード、居酒屋甲子園理事長による対談を伝えた。今回は後編としてCRISP宮野社長による「顧客体験を最大化するDX戦略」と、筋肉食堂を運営するTANPAC谷川氏による「コンセプトに基づいたお店作り・販路拡大のポイント」を紹介する。

第1部 顧客体験を最大化する飲食店のDX戦略~CRISP

2014年に創業した株式会社CRISPは、都内19カ所でサラダの専門店「CRISP SALAD WORKS」を展開している企業だ。キャッシュレス比率98%、モバイルオーダー比率は37%とITを積極的に活用する同社。しかし、デジタル化を進めている背景について代表取締役社長の宮野浩史氏は「現金が嫌いなわけでも、キャッシュレス推進でもない」と語る。

人間の付加価値を高めるためにITを導入

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株式会社CRISP
代表取締役社長 宮野浩史氏

宮野:今、調理ロボットを開発中で、上手くいけば来年夏くらいにリリースする予定です。モバイルアプリから注文が入ると自動的にロボットがサラダを作る仕組みとなっています。伝票も自動で印刷してくれるので、スタッフは容器の蓋を閉めるだけになります。

ただ、ひとつ知っていただきたいことは、僕たちはITを推進したいから、こういった開発をしているのではないという点です。サラダを作ったりお会計したりする行為は、基本的に人間でもロボットでも結果は変わらないと思っています。

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サラダ調理ロボット

サラダの調理をロボットに一任することで、従業員が接客に集中できるようになります。人間の付加価値は別のところで使うことにして、作業的なことは機械に任せていこうという考え方なので、ITを導入しています。

飲食店において料理の味は大切ですが、ネットにはキュレーションされているレシピが山ほどあるので、今ではまずいものを作る方が難しいでしょう。また、SNSなどで他店舗の様子が隅から隅まで分かってしまいます。昔であれば、面白いアイディアが1個浮かべば10年、20年食べていけましたが、もうそういう時代ではなくなってしまいました。

そういう意味で、飲食店の価値で、この先も残るものは、人や体験だと考えています。たとえば、ビールはお店によって値段が異なりますが、消費者は値段の高いビールでも納得してオーダーしますよね。それば、ビール以外に価値を見出しているということではないでしょうか。

夜遅くにスーツ姿で居酒屋に来店した際に店員さんに「遅くまで大変でしたね。お疲れ様です」と声をかけられるだけで、いい店だと思うじゃないですか。

潜在ニーズの検証でキャッシュレス決済システムを導入

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また、ITを導入するもうひとつの利点は、潜在的なニーズを知るために必要な情報が自動的に手に入ることだと思います。当社では会計では決済システムのアプリを使っています。

アプリ上での決済システムでは、商品を予約して買う方法と、即購入が選べるのですが、予約型を選んだ人のうち、途中で決済を断念する人が4割もいます。これ対して、今すぐに食べたいという人は8割が実際に購入されています。こういったニーズを受けて開発したのが最低週2回から購入頻度を選べるサブスクリプションアプリです。これにより、月に3,000円分のサラダを買っていた顧客が今では15,000円分を購入するようになった事例もあります。

購買動向のデータを集めるために、サラダを買いにきた人に名前や年齢を聞いてしまうと摩擦が生じかねません。アプリならクレジットカード決済なので、顧客の名前や年齢、購買頻度などのデータが自動的に入手できます。それを元にニーズを検証することもできるところが利点なのです。


仕入れ金額の計算を自動化する発注システム

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