企業インタビュー

バカにされた過去への反骨心で軽飲食経営の成功を実証。コロナ禍でも18店舗を展開する攻めの経営~ジェラフル

2021年10月04日

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今やスイーツ界の定番ともいえる「クレープ」。この商材に、誰もができる独立技術を掛け合わせたことが評判となり、フランチャイズオーナー志望者が引きも切らない会社がある。49店舗を展開する株式会社ジェラフルだ。その安定と成長を支えているものとは、いったい何なのだろうか。今回は、競争と入れ替わりが激しいスイーツ業界の中でも売上と店舗数を順調に増やしてきた、同社の吉田 達二郎社長に話を伺った。

飲食業界に入った理由、そしてクレープにたどり着くまで

【Q】まずは、吉田社長について聞かせてください。なぜ飲食業界に入ったのでしょうか?

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株式会社ジェラフル
代表取締役 吉田 達二郎

元々飲食が好きで、高校生の時はラーメン屋でアルバイトをしていました。

高校を卒業してすぐに、水道事業のフランチャイズ展開をしている会社に就職しました。当時20歳くらいの私は本部兼作業員として働いていたので、若いながらも何百人もの前で話したことがあります。

その後スカウトされたことをきっかけにモデル活動などもしていましたが、なかなかうまくいかず、11年くらい飲食店でアルバイトをしていました。ラーメン屋をはじめ、ほぼすべての飲食を経験したと思います。

勉強が得意ではありませんでしたが、高校生の時に、体を動かし、お客様やバイトの方と話したことで、デスクで学べないことをたくさん吸収できたと思っています。

そして、人づてでスイーツ店舗の進出に声がけをいただき、今に至ります。

【Q】2004年7月32歳で起業されましたが、最初はどのような業態だったのでしょうか?

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当時は「ジェラフル」の社名の由来にもなっている、ジェラートを販売していました。しかし、ジェラートは冬にはなかなか売れません。シングルハンドで季節を問わず食べられるものとして思いついたのが、クレープでした。

当時から、渋谷や原宿にはクレープ屋さんがたくさんあり、私も研究のためにクレープを食べ歩いたのですが、正直どのクレープもそこそこの値段するのに、生地はパサパサで生クリームもスカスカでした。果物は缶詰だったので、とてもがっかりしたのを覚えています。

もっと改良点があるはずだと考え、まずはクレープ生地をホットケーキのようにもちもちした食感にしました。 

また、当時はアイスのトッピングもありましたが、バニラやチョコ、抹茶などと味が限られていたので、好きなジェラートを選べるようにジェラートインクレープを開発しました。ここで今の「ジェラフル」の原型ができたといえます。

成功した根底にある反骨精神

【Q】起業当時のことを聞かせてください。

軽飲食は重飲食より下に見られることが多く、当時はバカにされました。「よくこんな仕事やっていられるな」と言われ、悔しい思いをしたことを覚えています。

オープン当時は時給に換算すると50~100円程度で、ほぼ1人で連続勤務していましたね。とても大変でやめる理由を見つけるのは簡単でしたが、ここでやめたら笑われ者になると思っていました。軽飲食でも頑張れば稼げることを実証したい、この反骨精神が根本にあります。

【Q】何がきっかけでここまで大きくなったのでしょうか?

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フランチャイズ経営にしようと決意したことが転機でした。最初は直営店展開でしたが、3~5店舗くらいが限界で、収入はあっても休みと時間がない状態でした。

そこで部下を育成していくよりも、自分の分身のような社長を増やそうと考えました。実は、ここで過去の水道会社のフランチャイズ本部での経験を、大きく活かせたのです。もちろん水道と飲食の業態は異なりますが、やっていることは同じです。

全国からフランチャイズの加盟店を集める方法を学んでいたので、次はビジネスモデルをどう作って広めるかポイントだと考えました。

また、フランチャイズを展開する前に社員の独立制度を作り、ある程度働いたら「会社の内部に入るか」「業務運営委託という形で独立するか」を選べるようにしました。

独立の場合は給料が完全歩合になりますが、結果的に個人のやる気や売上につながり会社としても売上を伸ばすことができました。この手応えが、マニュアルを作ってフランチャイズを本格化すれば、必ず成功するという確信に繋がったのです。

コロナ禍でも18店舗増やせた理由

【Q】2020年を経営者として振り返っていかがですか?

新型コロナウイルスの流行は、全世界が「まさか」と思った出来事でしたが、飲食店においては勝ち組と負け組がはっきりしたと思います。

居酒屋は新しくお弁当やテイクアウトを始めたりメニューを変えたりして、かなり苦戦したところが多いでしょう。しかし、私たちはコロナ禍でも去年の3月あたりからクレープ業態で18店舗を増やしました。

コロナ前から持ち帰りもデリバリーもしており、メニューを変える必要が無かったからこそできたのだと思います。つまり、コロナ禍を生き延びるうえで、新たに何か新しいことを始めざるを得ないか、否かが、明暗を分けたといえるでしょう。

【Q】出店場所はどのように選んでいますか?

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コロナ以前の都心は毎日が「スイーツ戦争」でした。最近だと、渋谷にパリやハワイなどから来たスイーツ屋さんが新しくできたりしています。

しかしそういうところに出店しても家賃は高く競合もどんどん増えるので、うまくいかないでしょう。そのため、ジェラフルは起業してから16~17年は郊外の商業施設型として店舗展開し続けてきました。

意外なことに、緊急事態宣言が出ている期間でもジェラフルが入っているような郊外の商業施設は混んでいました。郊外にある小箱の飲食店は、コロナ禍の影響をあまり受けずに売り上げが安定していたり、むしろ盛り上がっていたりするところもあるのです。これは在宅勤務やオンライン授業が主流になり、郊外に留まらざるを得なくなったからだと思います。

目指すのはハイブリッド型での展開

【Q】現在は都市部にも出店を始めていますが、なぜでしょうか?

都市部はデリバリー専門店にしているからです。普通の飲食は200ボルトほどの電圧が必要かつ、ガス・ダクトなどの設備投資が求められますが、クレープ店は100ボルトで展開でき、オール電化、ワンルームでも出店可能なので、投資金額が少なくても始められます。また、ゴーストレストランをワンルームマンションの空中階に展開すれば、賃料も安く抑えられます。

デリバリーはアメリカやヨーロッパなどの海外ではずっと前から行われていて、現在では飲食の売り上げの約20%がデリバリーのシェアを占めるそうです。日本ではようやくデリバリーが馴染み始めましたが、約1%に過ぎません。つまり、伸び率は約19%あるとも考えられます。

また、日本の大手企業にはデリバリーの分野に出資しているところが多くいます。これは、20年前の携帯電話のシェアと同じ状況です。つまり、彼らの読みは正しいと考えられ、デリバリーが急成長することはほぼ間違いないでしょう。

コロナ禍によりデリバリーを含めたサービスが結果的に加速され、人々は楽を覚えたわけですから、感染拡大が落ち着いてもフードデリバリーは残るといえます。デリバリーのビジネスモデルを作ればうまくいくと考えたので、アルゴリズムを研究し尽くして都市部にも出店しています。

【Q】今後の展開を教えてください。

郊外の商業施設に入っている店舗と、都市部のデリバリーを専門とした店舗、という都心ハイブリッド型の方法で加速して展開していければと考えています。

そして、自宅でも店舗展開できるように仕掛けています。クレープのようなスイーツは、外食の通常メニュー+1という形での展開もできるので、将来的にはラーメン屋など、大手外食とのWネームも考えています。

今ジェラフルの店舗数は50程度ですが、5年後には150店舗くらいにまで展開することを目指しています。私たちは、日本で一番の店舗数のリーディングカンパニーを作り上げたい、と考えながら今日まで続けているのです。

軽飲食は相手にされないことが多いですが、私は軽飲食の価値を高めていきたい、と考えています。バカにされた過去からの反骨心で、ここまで続けてきたため、一生懸命やれば日本一になれると実証することがこそが使命だと思っています。


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株式会社ジェラフル

住所:〒142-0062 東京都品川区小山6-4-13 石井ビル303
企業サイト:https://gelafru.jp/

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