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SNS集客はポスト・コロナ時代の飲食店に必須(後編)YouTube、Instagramで新規顧客獲得する方法

2020年07月29日

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新型コロナウイルスの感染拡大の予防のために自宅で過ごすことが増えた影響で、世界中でユーザーが急増しているSNS。中でも画像投稿SNS「Instagram(インスタグラム)」は若い世代を中心に急伸しており、グルメサイトに並ぶ飲食店を探す手段となっている。

また、世界最大の動画投稿SNS「YouTube(ユーチューブ)」は、Googleに次ぐ世界第2位の検索エンジンといわれている。検索結果で上位に表示されるためにもYouTubeの運用方法も押さえておきたい。

飲食店がInstagramとYouTubeで集客効果をあげるには、何をすればよいのか。企業のWebプロモーションに詳しく、SNSの運用担当者を育成する研修サービスを提供している株式会社BESによる、運用のコツを解説する。飲食店が集客にSNSを活用するメリットや、その他SNSの特徴や使い分けポイントを紹介した前編とあわせて参考にしてほしい。

目次

飲食店がInstagramを利用するメリット
飲食店がYouTubeを利用するメリット
グルメサイトだけではない、ポスト・コロナの集客方法

飲食店がInstagramを利用するメリット

Instagramは国内の月間アクティブユーザーが3300万人(2020年6月時点)の画像共有サイトだ。カメラ機能が発達したスマートフォンの普及で利用者は年々増え続け、ユーザーの年齢層は30代前半までが60%以上という特徴がある。

全国が緊急事態宣言下にあった2020年5月12日に、Instagram上の飲食店アカウントからテイクアウトやデリバリーの注文・事前決済ができる機能が追加された。苦境に立たされた飲食店の集客支援を目的に、予約顧客管理システムを提供する株式会社TableCheckと提携した。前売り機能や、ユーザーがお気に入りの店を拡散できる「お店を応援」スタンプもある。

企業のWebプロモーション、SNSの運用担当者を育成する研修サービス【SNS SCHOOL】を提供している株式会社BESの代表取締役、田中千晶氏は、「Instagramを利用することで、飲食店は店舗の世界観を表現できる」と語る。

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株式会社BES
代表取締役
田中千晶 氏

Instagramはメインが画像なので、カタログのような役割を果たします。統一感をもたせた投稿をすれば、ブランディングが強化され、店舗がターゲットにしたい客層に絞り込んだ訴求が可能です」

Instagramのスマホアプリでは、9枚の画像が1セットでギャラリーとして画面上に表示される。統一感のある画像は単なるメニューの紹介にとどまらず、自分の趣味や嗜好にあった店探しをしているユーザーに、店舗のイメージを直観的に伝えることができる。

【Instagramで統一感を出す4つのポイント】
1.テーマ
2.アングル
3.色
4.加工

■絞りこんだテーマ、同角度のアングル

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真上からのアングルに揃えた例

「自店のターゲットとする客層をテーマにすれば、投稿画像の方向性やハッシュタグ※も決めやすくなります。また、撮影アングルは常に同じ角度のほうが並べた際に見やすく、特徴で覚えるので興味を持ってもらいやすいです」

*投稿内で検索しやすいように「#」をつけた特定のキーワード

■色は背景メイン、加工も揃える

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同一のフレーム(左)やフィルタ(右)で揃えた例

画像の印象を決める色あいも合わせておきたい。被写体となる料理の色がバラバラでも、背景の色が同じであれば統一感は演出できる。また明るさの調整やフィルター、枠(フレーム)もすべての画像に対して同じ加工にし、一目で同じアカウントの投稿だとわかるような工夫も有効だ。

【Instagramで効果的なハッシュタグの選び方】
・ターゲット層に近いユーザーのハッシュタグを検証する

Instagramの運用で重要なのがハッシュタグだ。若い世代はトレンドや著名人の情報収集に検索サイトよりもSNSのタグ検索を利用してユーザー同士でつながっていく傾向にある。

「ハッシュタグのつけ方に正解はありません。大事なのは要素を分解して常に検証し続けることです。自分たちでハッシュタグを考えるのではなく、自店のお客様に近いユーザーのハッシュタグの傾向を分析してみましょう」

まず、自店の投稿に“いいね!”をつけてくれたターゲット層に近そうなユーザーの投稿やフォロワーから、自店と関係がありそうなタグを探す。そのタグを使って何度か投稿してみて、“いいね!”やコメントが増えるなどの効果があれば固定ハッシュタグにする、という具合だ。ハッシュタグのトレンドは流動的なので、この検証を繰り返していく必要がある。

また、ハッシュタグは投稿件数によって3つの階層に分類される。

ビッグタグ 10万件以上
ミドルタグ 5000~10万件
スモールタグ 5000件以下

たとえば「#居酒屋」というハッシュタグは434万件あり、このタグだけでは検索からの流入は難しい。投稿件数の少ないミドル、スモールクラスと組み合わせて訴求力のあるタグ付けをする必要がある。

「ハッシュタグは最大30個つけることができます。ビッグ・ミドル・スモールで10個ずつテストしてみて最も伸びたハッシュタグを選んで残していく、勝ち抜き戦のような投稿もひとつの方法です」

効果の検証のためにもInstagramへの投稿は1日1回、短い動画投稿もでき24時間で自動的に消えるストーリー機能には1日2回程度の投稿が望ましいという。

飲食店がYouTubeを利用するメリット

ユーチューバーという言葉も一般化し、公式チャンネルを持つ企業も増えるなど活況のYouTube。「YouTubeの対策をすることは、検索サイトでの上位表示を狙う対策にもつながります」と田中氏。動画の撮影、編集は一見ハードルが高そうだが、スマホで撮影した動画に簡単に字幕やテロップ、BGMをつけることができるアプリも登場するなど、動画配信は以前より手軽にはじめられる環境が整っている。

「今はテレビよりもYouTubeを見る時間のほうが長いという人も多くなりました。写真や文章では伝えきれない料理の湯気やシズル感までたっぷり伝えることができるのは、動画ならではの強みです。無料で配信できる世界最大の動画サイトを活用しない手はありません」

【飲食店のYouTube活用ポイント】
飲食店ならではの、印象に残る動画でファンを獲得する

ユーザーの目を引くために、多くのユーチューバーたちが面白い動画を作ろうと工夫を重ねている。ただ、何を「面白い」と感じる基準は人それぞれだ。ユーザーに覚えてもらうには印象に残る映像作りが重要だと田中氏は指摘する。印象に残る映像のポイントは大きく3つあるという。

1.内容に飲食店にしか発信できない面白さがある

「料理は人気のカテゴリでチャンネルもたくさんあります。ユーザーが見たいと思うのはプロならではの内容で新たな視点や気付きを得られるものや、抑揚や緩急にリズムのあるトーク力に優れたものです。たとえば、イタリア料理店のチャンネルでは、厨房のまかないの紹介や、店舗のメニューのレシピ、仕込み中の動画やプロが使う道具解説といったシリーズが人気です」

2.テロップが目をひく

「YouTubeはじっくり腰をすえて見るというより、電車移動中のスキマ時間などの流し見や、飛ばし見しながら面白そうと思ったところだけ再生するユーザーも少なくありません。音声がない状態や倍速でも内容がわかるように字幕やテロップを入れるといった工夫があるといいでしょう。見るだけでも楽しめる面白いテロップが入るチャンネルは、印象に残りやすいです」

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動画にテロップを入れた例

3.高画質で絵的にきれい

「たとえば、たこ焼き屋さんが配信している、ひたすらたこ焼きを作り続ける手元を高画質で撮影した映像を流すというチャンネルが大人気です。流し見ユーザー向けに編集したものと、マニア向けにあえて編集せずワンカットで流し続ける動画と用意して幅広い層から支持されています。音がなくてもずっと見ていられる魅力がポイントです」

グルメサイトだけではない、ポスト・コロナの集客方法

これまでインターネット上での飲食店の集客方法は、ほぼグルメサイトへの情報掲載だった。近年はスマートフォンなどモバイル機器の普及で個人の発信力が高まり、クチコミはグルメサイトからSNSへと広がりを見せている。

対面での接客の制限もあり、オンラインの顧客関係構築が必要になるこれからの時代、消費者と店舗が交流できるSNSの需要はより高まっていくだろう。画像や動画といった、視覚に訴えかける直観的なツールは、飲食店の情報発信と相性がよい。ぜひ戦略的に活用し、顧客との関係性を深めてほしい。

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株式会社BES

お話:代表取締役 田中千晶氏

2009年、大学在学中に会社を設立し、1年半で大手企業、中小企業を獲得。Webプロモーション支援を得意とし、SNS活用、Webサイトディレクションを実施。早くからソーシャル活用の取り組みを行ってきたことで蓄積されたノウハウ、Facebook本社やTwitter本社へ毎年出向いて直接仕入れてきている情報も含め、最新のネットプロモーション事情について講演会などを開催している。

公式サイト:http://snsschool.net/

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