食の研究所

愛知県民の野菜不足、原因に「朝食説」あり~調査が物語る朝食と健康の県民性~

漆原 次郎(フリーランス記者)  2020年02月26日

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一日を活動的に過ごすために大切とされるのが「朝食」を取ることだ。あなたはどのように朝食と向き合っているだろうか。

各都道府県には特徴的な食の習慣や文化があるのだから、朝食についても地域的な傾向が見えてくるかもしれない。そのような観点から、都道府県別の朝食についての調査を探ってみると、やはり県民性がうかがえる結果が見えてきた。たとえば、関西圏では「朝食といえばパン」、そもそもの朝食摂取率は「北高西低」といったものだ。気になる結果を見ていこう。

「米どころ」の朝食にごはんが多いのは分かるが・・・

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ごはんを主食とした和の朝食。

はじめの大きな関心事は「朝食に何を食べるか」だ。「米どころはごはん中心」は思い浮かべやすいが、他に地域での傾向はあるだろうか。 メディプラス研究所・オフラボが2018年、全国の20~69歳、男女各7万人に行ったインターネット調査では、複数回答可で「朝食に何を食べているか」と質問している*1

「ごはん」と答えた率の高かった県は上位から順に、岩手県58.8%、山形県57.3%、秋田県51.8%だった。これは思い浮かべていたとおりだ。ただし、同じく米どころとして名高い新潟県は、意外にも「ごはん」45.3%に対し「パン」45.0%と拮抗している。

では、「パン」と答えた率の高かったところはどこだろうか。上位は、兵庫県64.6%、奈良県64.2%、和歌山県61.9%で、関西圏が3位までを独占した。さらに大阪府が4位に続く。これらの府県は「ごはん」と答えた率がいずれも25%未満で、圧倒的に「パン」が多数派となっている。

関西圏でのパン優勢の傾向は、他の調査結果でも見られる。さとふるが2018年に、全国の20〜69歳の男女計2350人にインターネット調査をしたところ、「パン派」の上位3府県は、兵庫県78.0%、奈良県74.0%、大阪府72.0%で、やはり関西圏が上位を占めている*2


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執筆者プロフィール

漆原 次郎(フリーランス記者) 

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。

<記事提供:食の研究所
JBpress、現代ビジネス、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインの4つのビジネスサイトが共同運営する「食」の専門ページ。栄養士が勧める身体にいい食べ方、誰でも知っている定番料理の意外な起源、身近な食品の豆知識、食の安全に関する最新情報など硬軟幅広い情報を提供。
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