飲食業経営ノウハウ

クチコミの一元管理・対応で予約数20%増。ワンダーテーブルのSNS・検索サイトおもてなし戦略

2019年12月26日

クチコミへの返信率を25%から75%超へ高めた仕組み

誠実なクチコミ対応が蓄積されていけば、それだけ店舗に対する信頼性も高まる。とはいえ、クチコミサイトやSNSはいくつもある。サービスごとにアカウントを作り、サイトの中でコメントを見つけるのはかなり手間がかかる作業だ。

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株式会社ワンダーテーブル マーケティング部
北村俊介氏

「ワンダーテーブルでは、店舗によっては週に20件以上ものコメントが寄せられることもあります」と語る、マーケティング部の北村俊介氏。

「クチコミ対応は、各ネットサービスのコメント状況を、本部が人力でチェックしてリスト化します。実際の返信は各店舗に任せる体制です。

本部ではひとつひとつ拾いあげてエクセルで表にする作業が、現場では日々の多忙な営業の合間に行うクチコミ返信が、それぞれ相当な負担になっていました」(北村氏) 

ワンダーテーブルならではの事情もあった。「モーモーパラダイス」や「鍋ぞう」はインバウンド需要が高く、特に外国人観光客が多いエリアでは来店客の8割を占める店舗もある。49店舗全体で、年間約40万人が来店している状態だ。 

日本人以上にクチコミを重要視する訪日外国人客が主に利用するサービスはGoogleやFacebook、トリップアドバイザーに加え、母国のSNSやクチコミサイト。すべてに対応するとなれば労力は計り知れない。実際、返信できたクチコミは全体の25%程度だったという。

イエクスト管理画面

最大約150ものSNSの情報をひとつの
プラットフォームに集約して管理

「対応に限界を感じていた」というワンダーテーブルは2019年3月、ITツールによるクチコミの一元管理に踏み切った。Googleや地図アプリ、Facebook、トリップアドバイザーなど、提携する複数のネットサービスのクチコミや評価が1つの画面上で確認、返信できる仕組みだ。

「個々のサービスに点在するクチコミへの返信が一度に行え、非常に楽になりました。各店舗によるクチコミへの返信率は導入から半年で75%を超えています」(北村氏)

「本部としても、クチコミをまとめて管理できるので分析が可能になりました。『ある店舗のこの返信は有効だった』『こんな取り組みが喜ばれているようだ』といった結果を、各店舗に毎月フィードバックしています」(竹原氏)

その成果は、ネット上のアクセス数にも現れた。導入前に比べ、Googleでの閲覧数は約1.5倍になり、Google経由でのネット予約は対前年比20%増を実現。Googleマップでの評価も導入前の全店平均星4.0から、4.2へ上昇し、クチコミ数自体も増加傾向にある。

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ワンダーテーブルにクチコミ管理サービスを提供しているYext(イエクスト)は日本国内では2018年に事業を開始した。世界150のネットサービスと提携し、ユーザーが求める最適な検索結果を表示させる仕組みは1年足らずで、飲食業界だけでなくヤマト運輸やJTBなどの大手企業約50社が次々導入。中小規模の企業にも波及しはじめている。 

「飲食店は業界的にIT化に躊躇があります。ただ、お客様が今、どうやって店を探しているのかを考え、そこにお応えするのもホスピタリティではないでしょうか。ITを活用すればお客さまのお声がログとして蓄積されます。1日でも早く始めればそれだけデータを積み上げ改善やマーケティングに生かせる、未来へつながる仕事になるのです」(竹原氏) 

パソコンからスマホへ進化した端末機器は将来的には、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスに変わっていくともいわれている。消費者の「おすすめの飲食店を教えて」という問いへの答えにSiriやGoogleアシスタントがあなたの店を挙げるには、今から整備が必要かもしれない。


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