食の研究所
漆原 次郎(フリーランス記者) 2019年11月19日
JR東京駅改札内にあるショッピングモール「グランスタ」で、カフェなど店舗の空席情報をリアルタイム表示で得ることのできるサービスが、2019年10月30日、本格始動した。改札内外5箇所の電子看板(デジタルサイネージ)や、スマートフォンなどのインターネット端末で逐一、各店の座席の空き状況が分かる。「VACAN(バカン)」というこのサービスが広まっていけば、駅利用客は「自分の場所」をよりスムーズに得られそうだ。店舗にとっても営業効率を高められる可能性がある。
電子看板の設置場所のひとつ「銀の鈴」広場では、ディスプレイの前に駅利用客が立ち、駅構内の地図を見ている。
電子看板に示された、座席の「空」の情報。
地図内には、サービス対象店舗が赤く示され、「デイジイ東京 空」「ブルディガラ エクスプレス 混雑」といった表示がされている。すこし時間が経つと「混雑」が「残席わずか」になるなど、刻一刻と表示が切り替わっていく。
駅利用者が得られる情報は、「空席あり」「残席わずか」「混雑」の3段階によるリアルタイムな座席の空き状況。外国人も把握できるよう、日本語で表示されてから数秒後には英語表示に変わり、その後また日本語表示に変わる。
スマートフォンでの、グランスタ各店の
座席空き状況の表示。
10月30日のサービス開始時点では、グランスタ内の「ブランジェ浅野屋」「ブルディガラ エクスプレス」「フェアリーケーキフェア」「デイジイ東京」の4店舗の空き状況を把握できる。
また、電子看板を見なくとも、スマートフォンなどのインターネット端末があれば、手元で同じ情報を得ることができる。専用アプリなどのインストールは不要だ。
サービス開始日、筆者はグランスタで実際スマートフォンを手にしつつ、4店舗で座席を覗いてみた。たしかに「混雑」のときは座席がほぼ埋まっており、「残席わずか」では空席がちらほら。「空席あり」では余裕で座れる状況となっていた。情報と状況の間に齟齬はない。
1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。
<記事提供:食の研究所>
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