企業インタビュー
2019年01月11日
Marc Luetten(マーク・リュッテン)・・・1991年、ドイツのハンブルク出身。世界的な評価を受けるドイツの名門校EUビジネス・スクール卒業。インターネット・ビジネスのベンチャー企業で最高執行責任者に就任し、22歳となった2013年、日本でカイザーキッチン株式会社を設立。2015年にドイツ料理業態『SCHMATZ(シュマッツ)』開業後、2018年までに11店舗を展開する。
伝統的なドイツ料理に和のテイストを取り込み、今どきの“ドイツめし”を提供するカジュアルダイニング『SCHMATZ(シュマッツ)』。神奈川県のブルワリーとタッグを組み、ドイツの伝統的ビール製法「ビール純水令」を守ったハイクオリティーなクラフトビールを提供している。
SCHMATZは開業3年で11店舗を展開する人気ぶりだ。運営するカイザーキッチン株式会社は、ドイツ出身のマーク・リュッテン氏とクリストファー・アックス氏が日本で創業し、共同経営する。マーク氏は「チーフ・ハピネス・オフィサー」として、独自の職場環境改善制度で従業員の幸福度を上げることが重要と説く。その理由を伺った。
【Q】飲食ビジネスに興味を持ったのは、いつ頃ですか?
幼い頃から食べる事に興味があり、大学時代には起業したいという強い思いがありました。最初に勤めた会社はベンチャーキャピタルで、インターネットでの物販に関わっていました。しかし、エンドユーザーの顔が見えないビジネスを続けるうちに、消費者がプレゼントの箱を開けたときの喜ぶ顔が見たいという欲求が強まっていったのです。また、自分にとって何よりも達成感を得られるのが、チームで一緒に何かをやり遂げることであり、それらすべてが繋がって、飲食ビジネスへと至りました。
【Q】22歳で会社を設立しました。なぜ日本の外食市場を選んだのですか?
Marc Luetten(マーク リュッテン)社長
学生時代に名古屋大学に留学して、日本が大好きになったんです。日本のカルチャーは多様性に溢れ、幅広い意味で人生をより豊かにしてくれました。日本に住んで5年経ちますが、いまだに新しい発見があります。
そして日本には世界各国の料理があり、海外の料理を受け入れてくれる土壌があります。ただ、2013年の創業当時、ドイツ料理のお店はどこも値段が高く、伝統料理が中心でした。ですが、今どきのドイツ人はもっとモダンな料理を食べています。それを大好きな日本の方々にも知ってほしかったのです。現在展開している『SCHMATZ』のメニューもこのコンセプトに基づいています。
【Q】特に好きな日本のカルチャーは何ですか?
ありすぎて困ってしまいます。銭湯、相撲、建築物…。銭湯には今もたまに行きます。日本の良さをあげたら1日はかかってしまうので、その質問は、またの機会にしましょう(笑)。
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