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「お通しいりません」は要注意。お通しの人気店から学ぶ、メニュー開発と提供のポイント

2018年09月28日

「お通しいりません」は要注意。お通しの人気店から学ぶ、メニュー開発と提供のポイント

居酒屋や和食店だけでなく、バルなどの業態でもお客が来店すると「お通し(突き出し)」を出す店は多い。日本の居酒屋文化独特の習慣であるお通しは、お客へ楽しみを提供する一方で、「頼んでいないものを勝手に出されてお金をとられる」といった不満をもたれる場合もある。近年は、お通しを出さないことを打ち出す居酒屋なども登場している。

 なぜ、お通しは不満を持たれるのだろうか。それは、提供しているお通しが本来の役割を担っていないからだと指摘するのは、飲食人大学(株式会社RETOWN)で寿司職人養成の専任講師を勤める小林真也氏だ。本来の役割を果たしているお通しとは、どういったものだろうか。

お通しの不満の原因は、コンセプトがないこと

お通しの役割は、接客スタッフと調理スタッフが別々の場所に分かれている店で、「客の来店を接客スタッフが調理側に伝える」「最初の料理提供までに空いた時間を埋める」「接客スタッフがキッチンにオーダーを通したことを客へアピールする」などがあり、店によって様々な使い方をしている。そこで共通する重要な点は、自店のコンセプトを知ってもらうことだと小林氏は語る。

 「お通しは最初に提供する料理なので、どうしても店の第一印象を与えてしまいます。そのため、お店のコンセプトを知ってもらう一品にする必要があります。お客様がお通しを喜ばないのは、調理側がしっかりしたものを作って提供しないことが一番の原因でしょう。枝豆や冷奴といった、既成のものや家庭でも食べられるものが出てくれば、お客様はそのお店に魅力を感じることはできず、お店側のメリットになりません」(小林真也氏、以下同)

 最初の料理となるお通しで自店のコンセプトをアピールしない場合、お客の印象は最後まで悪くなってしまいかねない。

 「例えばある業態がお酒を売りにしていても、お客様に伝わらなかったらお酒のアテではない料理に注文されることがあります。そしてお店の良さを理解されないままお帰りになって、あまりいいお店じゃなかったねということになってしまいます。最初に提供するお通しでしっかりとコンセプトをアピールしていれば、“こんなにお酒の合う料理を作ってもらえるんだ、それならもっといろいろ注文してみよう”と、お客様の期待感を膨らませることにつながります」

 毎回期待してもらえるようなクオリティのものであれば、勝手に出されたという感情にはならず、むしろ、これを楽しみに来店しているという肯定的なとらえ方になるだろう。

「グランドメニューと同じように、事前の段階でしっかり仕込みを行う必要があります。そして、誰が提供しても一定のクオリティを保つために、お客様にどのように提供するかなど従業員に教育、指導し、ちゃんとできているか責任者が確認できるようにするべきでしょう」(小林氏)

 では、お客が喜ぶお通しはどのように作っていけばよいのだろうか。SNSやクチコミサイトなどで実際にお客から評価の高いお通しを提供している店の声も参考にしながら、考えてみたい。


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