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どこからアウト? 飲食店で発生しやすいパワハラと業務指導の違い

2018年06月29日

どこからアウト? 飲食店で発生しやすいパワハラと業務指導の違い

大学の部活動やスポーツ界での監督による選手への過剰な圧力、国会議員による秘書への暴言など、昨今、パワハラ(パワーハラスメント)を取り上げる報道が目立つ。パワハラはどの業種でも発生しており、もちろん飲食業も例外ではない。一昔前は、見習いは親方や先輩から厳しい修行を受けるのが当然という考えもあったが、今の時代には通用しない。社会的にパワハラへの意識が高まっている中、飲食店ではどのようにパワハラ予防・解決に取り組むべきか、起こりがちなケースと共に正しい指導とは何かを考えてみたい。

“パワハラ” は従業員の苦情1位

厚生労働省が全国の企業・従業員を対象にした「職場のパワハラ」に関する実態調査によると、従業員向けの相談窓口に寄せられる悩みや苦情の相談で、もっとも多いテーマがパワハラであり、全体の3割にのぼっている。

■従業員から相談の多いテーマ(上位2項目)(複数回答)

従業員から相談の多いテーマ(上位2項目)(複数回答)平成28年度「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」(厚生労働省)

平成28年度「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」(厚生労働省)

パワハラを受けたことがある従業員の割合も、近年で増加傾向にある。これはパワハラの問題意識が社会的に高まっていること、社内外で相談しやすい機関や制度づくりが進んだことによる。

職場のパワハラに詳しい織田労務コンサルティング事務所の織田純代所長によれば、パワハラ行為とは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義されている。

「業務の適正な範囲を越えた、行き過ぎた指導や行為はパワハラにつながります。業務に関係ないこと、必要性がないことは不適切といえます」

よくあるのが、指導する側に感情が入ってしまい、指導の域を超えてしまうケースだという。

「たとえば、高温の油や熱湯の近くでふざけているといった命に関わるような場合でもない限り、業務として大声で注意する必要性はありません。『怒鳴らないとわからない』というのは指導する側の感情でしかないのです。ミスを繰り返させないよう、あえてきつくあたるとか、自分がそういう指導を受けて成長したから、という主張も、感情であり適切な指導とはいえません。相手の人格を傷つけ、イヤな思いをさせた時点でパワハラです」

飲食業は個店も多く、相談する部署や窓口が社内にない場合があるため、パワハラが発生しても解決しにくい環境にある。一方で、パワハラをおそれ、必要な指導までできなくなってしまうと正しい従業員教育が行えない。上記の例でいえば、危険を避ける必要があって大声で注意するのは当然の行為で、パワハラではない。業務上の指導とパワハラの線引きは難しく、相手との関係性や全体的な状況によるのだ。

次のページに、厚生労働省が分類した6つのパワハラ行為について、飲食店で発生しやすい具体的なケースをあげてみた。どこまでが業務の適正な範囲内での指導といえ、どういった場合がパワハラにあたるのか、チェックしてみてほしい。


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