企業のIT活用術

鳥貴族・大倉忠司社長~飲食店の人材確保に奇策なし。システム活用による労働環境の改善で、「勝利のサイクル」を

2017年08月22日

【Q】居酒屋業態でアレルギー情報を公開しているのは珍しいと思います。労力もコストもかかる部分ですが、そこまでされるのはなぜでしょう?

正しい会社でありたい、誠実な商売をしたいという部分が大きいですね。鳥貴族の店づくりは、たえずお客様の立場に立って考える、ということを基本にやってきました。変にこちらの利益を考えた施策は、やってこなかったつもりです。そうした想いは社員にも伝わり、「鳥貴族愛」につながると思っています。

【Q】社員の皆さん、鳥貴族が好きで、休日も鳥貴族で食事されていると聞きました

そうみたいですね(笑)。自分の店か、他の鳥貴族なのかはいろいろだと思いますけど。ちなみに、弊社では一年以内の離職率が、業界平均の半分以下の10%台です。しかも年々、下がってきているんですよ。

人財の確保には、労働環境の改善とそのためのシステム導入が必須

【Q】やはり今後の展開を考えると、人財確保は大きなテーマでしょうか?

鳥貴族 スタッフ

それは確実にそうです。弊社では、21年7月期に1,000店舗、その後国内で2,000店舗を目標に掲げていますが、この出店と人財確保は、完全にリンクしています。むしろ、今後は人財が確保できるかで、企業格差が出ると思っています。

弊社では「鳥貴族愛」や社員が成長できる環境かを大切にしていますが、一方、人財確保の面では、労働環境の改善を一番大事にしてきました。今では完全週休二日制が当たり前で、残業も年々減らしています。これがいったん負のスパイラルになると怖いですよね。週休二日が崩れて離職率があがる、人が確保できずさらに環境が悪くなる――。私は人財確保と離職率の低下には、奇策はないと思っています。とにかく労働環境をよくしていく、そうすると自然と人は集まる。これを勝利のサイクルと呼んでいます。

【Q】御社は業務効率化のために、積極的にシステムを導入されていますね

居酒屋業界は、外食産業の中でも特にシステム化が遅れていると思います。ファストフード企業を見れば、一目瞭然でしょう。厨房機器ひとつとっても、居酒屋業態は既製品で済ませたりしますが、ファストフードでは自社開発することもあります。

システム化が遅れている原因として、従来の居酒屋は客単価の高さに甘えてきた部分があったのではないかと思います。弊社の客単価の低さは強みである反面、生産性向上に本気で取り組まなければ利益があがらず、従業員の労働環境もよくできません。システム化は効率化の基盤ですから、当然の取り組みと考えています。

【Q】そのひとつとして、10年以上前から『BtoBプラットフォーム』を導入いただいています

弊社では20店舗ほどのときに日々の発注業務の効率化を行うため、『BtoBプラットフォーム受発注』を導入しました。私も5店舗目くらいまで店に立っていましたから、発注の大変さはよくわかります。当時はまだ電話での発注で、朝方に業者さんの留守録に入れたりしていました。そのあとファックスが登場しましたが、ある時間帯だとファックスが集中して送れないとか、受け取る業者さん側でも文字が読み取りにくくて、結局は次の日に電話で確認したりとか。本当にアナログで、時間がかかって仕方ありませんでした。システム化してからは、そうした問題は解決され、店舗スタッフの負担も軽減されています。

この受発注システムでは、お店側だけでなく、業者さん側も受注や請求金額の締めの処理が楽になり、業務が効率化できているようです。弊社では、創業から長くお取引している業者さんが多く、鳥貴族の夢に一緒にお付き合いいただいているパートナーでもあります。店と業者さん、双方にとってメリットのある環境を作ることができたのは、本当に良かったと思います。

また、アレルギー情報の管理では、『BtoBプラットフォーム規格書』を使うことで、商品規格書の管理やアレルギー表の作成の負担軽減やコスト削減にもつながっています。


BtoBプラットフォーム受発注

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