企業インタビュー
2017年06月21日
飲食店の出店場所として人気の高い東京・銀座。その中でも特に老舗や名店が数多く集まるといわれているのが、銀座6丁目エリアだ。この場所に2017年4月にオープンした新しい大型商業施設『GINZA SIX』。飲食店を含め、国内外から241もの有名ブランドが集結し、連日多くの観光客が訪れている。
『Salt grill & tapas bar by Luke Mangan』(以下Salt)は、シェフ、ルーク・マンガン氏がフレンチベースの技術と、自然豊かなオーストラリアの食材を活かして創り上げた、グリルとタパス料理の店だ。
オープンからわずか半月の間に、著名人を始めとした“本物志向の大人”が集まる店として人気を博している。ライバルも多い銀座でSaltが人気となった理由について、店を運営する株式会社PJ Partners(ピージェイパートナーズ)の南山太志社長に伺った。
“コアな銀座”と呼ばれる銀座6丁目周辺は、すでに飲食店のマーケティングでおなじみとなったインターネットでのプロモーション効果が薄いという。一説では、某グルメ情報登録サイトで、新宿と同程度の店の数がありながら、アクセス数は半分ほどしかないとも言われている。
では、消費者はどのような手段で良い店を探しているのだろうか。その答えのひとつが“人と人とのつながり”にあると南山社長は話す。
代表取締役社長 南山太志氏
「銀座は、言うなればひとつの村だと思います。そこでのつながりが大切です。例えば今回のGINZA SIXのオープンも30年に一度と言われるほどの地域の大改革で、当然近隣の飲食店同士でも話題になっていました。やはりそういう同業者の方から見ても、新しい・美味しいを提供できる事が大切だと思います」
だが、そこには難しさもある。舌も目も肥えたお客様を迎える時、ごまかしは許されないからだ。
「料理、接客、内装から店の外のディスプレイに至るまで、とにかく店で提供するもの全て『本物』にこだわって提供しています。特に食材選びは大切です。グリルというシンプルな料理方法では、素材の良さが直接評価に反映されます。当店では良い素材、ここでしか食べられない素材にこだわり、肉、魚、野菜に至るまで選びぬいた食材を提供しています」
次のページ: 日本ではこの店でしか食べられない、2種類の牛肉が話題に
>> もっとみる