経営者インタビュー

スパイスワークス・下遠野亘社長~手がける店舗設計は年間100件以上。店作りの「勝ちの法則」を知る男

2017年01月18日

そうして浮いた人件費と利益で、次の店を出す時にオーナーさんの好きなことをやりませんかと提案します。僕はコンサルタントという言葉は大嫌いです。あくまで夢をかなえるお手伝いをする。そのための最良な提案をしたいと考えています。ただ、ここまで踏み込んで提案できるのは、自ら店舗を運営していることで、掴んだ経験があるからですね。

【Q】クライアントと仕事をする際、まず何から取り掛かるのでしょう。

まず相手を知ることから始めます。オーナーさんと飲みに行ったり、たくさん話したりすることで、そのオーナーさんの思いや意気込みを深く知ることができます。そこで価値観が合わなければ、一緒にお仕事はできないので、お断りすることもあります。

それでもたくさんの依頼を同時並行して進めているので、年間100件以上の店舗設計や業態開発に携わっています。

僕らに依頼をするということは、何かしらの自分だけでは解決できないアイデアやイノベーションを欲しているのだと思います。それを実現するには、まずオーナーさんの持っているお店や業態の『要素』を一度、分解するんです。そして再構築する。“勝利の法則”としては、これは絶対ですね。

【Q】『要素」というのはどういうものでしょう。

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寿司職人のスキルを
最大限に活かす「肉寿司」

オーナーさんが持っている『要素』は言い換えれば “有意義な資産”つまりヒト・モノ・カネのことです。

例えば、資金力があれば、1年間売り上げが立たなくても勝負できるので、目先のブームを追わず、30年先を見据えた老舗的な業態も提案します。

ヒトということでは、例えば会社に職人がたくさんいるという場合、そのヒトを使って、イノベーションを起こす事を提案します。肉寿司の場合がそうでした。握るものは魚ではなくなりますが、職人の握る技術を活かす方法を考えています。

モノは、仕入れている食材です。例えばジビエをもともと扱っているのであれば、それを活かした業態を作ればいいのです。

【Q】新業態のアイデアはオーナーさんにどのように見せるのでしょうか。

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新しい業態を作る場合、僕は膨大な資料を作ります。店舗をスタートした後の利益の計算もしますし、サービスの内容まで決めていきます。場合によっては、オーナーさん像を一度、壊して考えなければいけないので、その場合には別のオーナー像を作ります、いわゆるペルソナですね。

そうしたことを細部にわたって作り上げていきます。最終的に紙に落とし込んだ資料はおよそ50枚以上になります。

ここまでやると、店舗がスタートした後でもブレません。それに資料がそのままアルバイトのマニュアルにもなりますし、メニュー開発の基本にもなるのです。

古きをたずねて新しきを知る、下遠野式インプット術

【Q】デザイン面や設計において斬新なアイデアが見られますが、どこからヒントを得ているのでしょうか。

僕はインプットする際に、新しい店は参考にしません。流行ばかり追いかけると自分がブレてしまいますから。その代わり老舗といわれる店によく行きます。



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