企業インタビュー

関西初の会員制焼き鳥屋が、3,000人のファンを集めた理由~熊の焼鳥

2016年07月15日

「お客様の反応からしか新しいヒントは得られません。でも、面と向かって何か言ってくれるお客様ばかりではないので、人一倍アンテナを張って、毎日厨房から客席の様子を伺っていました。それで『ちょっと野菜ほしいなあ』とかボソッとつぶやいているのを聞いては、コースにサラダを加えたり、料理の写真を撮っているのを見ては、メニューに見た目のインパクトがある料理を追加したりと、とにかく色々していました」

キャンセル頻発に泣き寝入りしない。会員制の焼鳥屋が生まれた理由

努力の甲斐もあってか、『熊の焼鳥』はオープンからわずか3ヶ月で、予約が取れない店に成長する。しかし、そこには人気店ならではの問題も潜んでいたという。連絡なしや直前のキャンセル、いわゆる『ドタキャン』が頻発したのだ。

「ありがたいことに、どんどん予約の電話はいただくのですが、それに比例してキャンセルの件数も増えていったのです。多い時は1ヶ月でキャンセル100人ということもありました」

仕込みが終わった所へ、突然のキャンセル。余った材料に頭を悩ませる日々が続いたという。『会員制』への転換は、熊脇氏が悩みつづけた末に思いついたアイデアだった。

「普通に考えれば『会員制』というのは、リスクが大きいです。でもウチはもともとお客様からの紹介も多かったですし、お客様の口コミに育ててもらったようなものでしたから、あまり心配はしていませんでした。あと、関西の焼鳥屋ではまだどこもやっていなかったので、少しは話題になりそうかなと思って、見切り発車気味に決めてしまいました」

入会金を払ってでも入りたい『熊の焼鳥』 

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知らなければ通りすぎてしまう
隠れ家のような外観

熊の焼鳥は2015年10月から半年間、会員制を導入する前に移行期間を設けている。この間に常連のお客様を会員化していった。入会金も始めは1,000円からスタートし会員数の増加に合わせて2,000円、3,000円と徐々にアップしていった。これは店のキャパシティの問題が大きかったという。

「ウチは15席しかない小さな店ですから、『会員制』といっても一日の予約数に限度があるんです。始めの頃はそんなに集まらないだろうと、どんどん会員を増やしていたのですが、予想よりも集まり過ぎてしまいました。それで、これ以上はもういいかなと思って入会金を10,000円まで上げました。『これだけ上げたらもう誰も来えへんで』と言っていたんですが、意外にもまだ増えています」


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