企業のIT活用術

ローカルブランディングを実現する、キープ・ウィルダイニングの現場サポート術

2016年06月08日

アーティストがパフォーマンスを行える場の創出や、アスリートを招いたイベントの開催、店舗の壁面をギャラリーとして開放するなど、地元カルチャーをサポートする独自の活動も精力的に行っている。

魅力的な店員がいる店には、人が集まる

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もちろん、ローカルブランディングの中核となる飲食ビジネスでも、従業員の教育・サポートに力を入れてきた。「外食業界一の教育環境を整えること」を目標に、海外のレストランを見学する海外視察制度や、英会話を学ぶためのスクール制度、料理やサービスの社内コンテストの開催など、さまざまな取り組みを行っている。

「EXILEのようなチームっていいなと思うんです。EXILEは、本当にがんばっている人がオーディションで表舞台に出てきたり、失敗しても努力次第で戻ってこられたり、評価される場をきちんと提供している。しかも、それをいろいろなプロの集団がサポートしています。僕らも従業員をサポートし、ちゃんとインフラを整備してあげるというのが、大事だと考えています」(保志社長)

従業員が活躍できる舞台(ステージ)を用意するのが、社長の仕事ということだろうか。

「もちろん僕にもステージがありますが、現場の主役は間違いなく彼らです。店員が素敵ならお客様も絶対に嬉しいし、憧れられるような店員がいる店には、たくさんの人が集まります」(保志社長)

システム運用は、自分達らしくアレンジする

個々のスキルや魅力を引き上げるだけでなく、現場が営業しやすい業務インフラの整備も積極的に行ってきた。そのうちのひとつが、飲食店にとって欠かせない日々の発注業務のシステム化だ。同社では、取引先と連携して利用できる「BtoBプラットフォーム受発注」を導入し、インターネットを活用したデータ発注に切り替えている。管理部門の責任者である長谷部専務はこう話す。

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専務取締役・長谷部信樹氏

「以前は、前月の振り返りや対策を話し合う店長会を、毎月15日前後に開催していたんです。本当はもっと早く行いたかったのですが、月初に前月の仕入れ金額が確定できなくて、損益計算書や店舗の成績表を作るのが遅れていたことが原因です。15日なんてその月は半分終わっていますから、改善策を考えてもあまり効果は出ません」(長谷部専務)

しかし、発注のシステム化を進めたことで、取引先からの請求金額をすぐ確認でき、締日の翌日には損益計算書を作れるようになった。

「業者さんに無理を言って、請求金額を早く知らせてほしいと催促することもなくなりましたし、今では毎月3日か4日頃には店長会を行えるようになりました。次の月に向けての売上アップ計画が早く立てられるようになったので、各店舗の店長も喜んでいます。それに、必要なときに原価など知りたい数字がぱっとみられるのは、現場でも非常に助かっているようです」(長谷部専務)

若い従業員が多いこともあり、社内の発注のシステム化はスムーズに進んだ。ただ、キープ・ウィルダイニングでは、地元の食材を積極的に使う「イートローカル」を促進していることもあり、取引先の中には、インターネットに不慣れな小規模生産者も多い。


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