愛されるお店の作り方

イタリアンのセオリーを無視した赤ちょうちん的な店~イタリアン酒場 ナチュラ

2015年11月17日

名物、しらすたっぷりのペペロンチーノ

「やはり川崎で店をやることにこだわっているので、仕入先も9割は地元の業者さんです。お互いがウィンウィンの関係を保ちたいので、仕入れ値もトータルの金額だけ決めて、個別の仕入れ値は細かく聞かないようにしています。もし取り決めよりも大幅に“安く”なっていたら、逆にこちらから指摘するくらいです。やはり業者さんにも儲けが出ないと将来的に長続きしませんからね」

大手と取引すれば価格面のメリットはあるかもしれないが、それは考えていないという。

「大手にとっては、僕らは数ある取引先のひとつにすぎないでしょう、地元の企業にしてみれば、僕らはメインの取引先ですからね。ことあるごとに『何か困ったことはない?』と声を掛けてくださいます。相談もしやすいですし、解決方法を一緒に考えてくれるんです。ナチュラはそうやってみんなで築いてきた店だと思っています」

仕入先も含めて、みんなでひとつのチームなんだと河合さんはうれしそうに言う。それもあってだろうか、ナチュラの従業員教育は、業者との付き合いから始まるそうだ。

「最初の2ヶ月は、現場に出ず先輩に付いて取引先との交流から始まります。そうして取引先の方に、『この食材は、こうやって食べると美味しいんだよ』などと教えていただくわけです。実は、そういうことの積み重ねが一番の勉強になるんです」

このやり取りを通じて、取引先がどれほど頑張って食材を揃えてくれているのかを知る。これが現場担当者になった時に、自然と『ロスは出せない』という気持ちに繋がるのだそうだ。

街、お客様、仕入れ先企業と地域を大きく巻き込みながら拡大している「イタリアン酒場ナチュラ」、今後はどのように成長していくのだろうか。

「この街に足りないものを作りたいという思いは変わりません、その上で僕はこの街にイタリアン酒場は3軒あれば十分かと思っています。イタリアン酒場は“当時”の僕が地元に欲しかった店ですからね。ですから今度は若い社員に、この街に必要な店を考えて欲しいです」

自分が生まれ育った街に対する、揺るぎない愛着。斬新なコンセプトの背景には、奇をてらった戦略とは一線を画す熱い思いが隠されていた。

イタリアン酒場 ナチュラ新丸子店 (株式会社ナチュラ)

住所:〒211-0005 神奈川県川崎市中原区新丸子町738-1 小泉ビル1F
電話:044-733-7772
お話:株式会社ナチュラ 代表取締役 河合倫伸様

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