飲食業経営ノウハウ

塩レモンを超えるか? 万能調味料「マッサ」第一人者に聞く、作り方と飲食店での活用法

中村直子(ジャパンハラールコープ代表)  2015年08月04日

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かつて大ブームを巻き起こした塩麹や塩レモンに続く塩系の調味料として、ジワジワと話題の波が広がっている「マッサ」。赤パプリカを原料とする、ポルトガルの伝統的な調味料だ。テレビをはじめ各メディアでも取り上げられ、輸入業者が取り扱う市販品は品切れ状態が続き、ブームの予兆を感じさせる。

今回は、2015年4月に『マッサ MASSA パプリカでつくる美味しい調味料』を刊行し、日本におけるマッサの第一人者として普及に努める料理家・栄養士の栗山真由美さんに、マッサの魅力と飲食店での活用法について伺った。

ポルトガル料理には欠かせない伝統調味料、マッサ

料理家・栄養士 栗山真由美さん

マッサと呼ばれる真っ赤なペースト状の調味料。日本では馴染みのないものだけに、味や使い方のイメージが湧きにくい。まずは、マッサとは何なのかを栗山さんに聞いてみた。

「ポルトガルの伝統的な調味料に、赤パプリカを塩漬けにしてペースト状にしたMassa de Pimentao(マッサ・デ・ピメンタォン)というものがあります。現地ではどのスーパーでも売っているポピュラーな調味料です。マッサとは、ポルトガル語で『水に溶かしたやわらかいもの』を指すのですが、私はマッサ・デ・ピメンタォンを略してマッサの愛称で紹介しています」

栗山さんが、マッサと出合いその魅力に引き込まれたきっかけは、ポルトガル旅行で食べた料理の味だった。

「出合ったのは、1998年に初めてポルトガルを旅した時です。『豚とあさりの炒め煮』というポルトガルを代表する料理が、すごく美味しくて感激しました。その料理に使われていた調味料がマッサなんですが、その時は正体が何なのか分からなかったんです。赤いからトマトだと勝手に思い込んでいましたね(笑)。その後、2回目に訪れた際に、知人に連れて行ってもらった市場の八百屋さんで、瓶に入った真っ赤なジャムのようなものを見つけたんです。それがマッサでした。塩気と完熟パプリカの甘みがマッチした、なんともコク深い味でした。本では、八百屋さんから教えてもらった製法を元に、試行錯誤し辿り着いた作り方を紹介しています」

執筆者プロフィール

中村直子(ジャパンハラールコープ代表) 

ジャパンハラールコープ代表。マレーシア人ムスリムと結婚し改宗した日本人ムスリム。
イスラム圏との取引の中、日本のムスリム対応の遅れを痛感し、「ハラール」をキーワードに、セミナーやコンサルティングを通じて日本における具体的なムスリム対応策を広めている。



<ジャパンハラールコープ>
jhclogo日本でハラール啓蒙と認証制度の普及に特化した組織。ハラールビジネスで世界をリードするマレーシアスタンダードの編纂者であるドクトル・アミルッラ・アブドッラ氏を特別顧問に迎え、外食・宿泊業・食品メーカー向けに観光、飲食業等サービス業のハラール支援や、ハラール認証、ハラール基準の教育・普及およびセミナー活動や、ハラール市場向け商品開発コンサルティングならびにサポートを行なっている。
ウェブサイト:http://www.virago.co.jp/jhc/index.html

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