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食のオフィス内消費市場が拡大中 惣菜宅配サービス・オフィスおかんに聞く

2014年12月12日

「B to E(Employee,従業員)」向けといわれる従業員向けビジネスが活性化している。食の分野ではお菓子を提供するオフィスグリコが有名だが、近年ドーナツやサラダ、朝食用のグラノーラと多様化してきた。オフィス内消費にはどんなニーズがあるのか、どのように利用企業を獲得しているのか。宅配惣菜サービス・オフィスおかんを運営する株式会社おかんに話を聞いた。

IT・WEB企業と従業員のニーズに合致

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オフィスに設置された冷蔵庫に冷蔵惣菜がスタンバイ

オフィスおかんは、福井県の惣菜メーカーに外注した調味料不使用の無添加惣菜を利用企業に宅配するサービス。宅配弁当とは異なり、利用企業のオフィスに貸与した専用冷蔵庫や箱に個包装惣菜を届け、従業員は24時間好きなときに利用できるという仕組みだ。提供メニューは鯖の煮込みや肉じゃがなど家庭料理のほか、利用者のリクエストにも応じている。

2014年4月にサービスを開始し、利用企業数は同年11月までで70社。そのうち7割以上がIT・WEB企業だ。株式会社おかんの沢木恵太代表によると、IT・WEB業界は人材の流動が非常に活発な業界で、多くの企業が優秀社員の流出を防止しようと、社内環境の充実を図っている。食環境の整備に社員食堂の設置が挙げられるが、初期費用が高額である程度の規模の企業でないと実現が難しい。そんな中オフィスおかんは、創業したばかりの企業でも利用できるよう、初期費用ゼロ、企業負担は冷蔵庫レンタル代を含んだ月々3万円からの基本料金のみという料金に設定。中小企業を含め、利用企業を着実に増やしている。

また、IT・WEB業界は夜遅くまで働く傾向があり、オフィスから一歩も出られない人も少なくない。オフィス内消費が業界のワークスタイルに合致し、従業員のニーズにも合致していることが伺えた。

「飛び込み営業なし」で利用者を増やす

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従業員は24時間好きなときに好きなだけ商品を購入できる

同社は、販路拡大にあたり飛び込み営業はしていない。どのように利用企業を増やしていったのだろうか。その答えは、利用者の分析にある。「主な利用者層となるIT・WEB企業の従業員は、ウェブでの情報感度が高い方が多いです。そういった方たちに知ってもらえるよう、オンラインメディアに取り上げられSNSで拡散されるようPRしています」。

その結果、SNSなどでサービスを知った企業担当者や、従業員からの要望を受けた企業担当者からの問い合わせが集まる流れが生まれた。また、ウェブ上で自社に導入を希望する従業員が署名をできるページを作り、5人以上が署名した企業に話をしにいくこともあるという。

今後、同社はウェブPR以外での販路拡大も視野に入れている。売り込む相手は企業の総務。同じく総務向けにサービスを提供している福利厚生コンサルタント企業やオフィス器具販売会社などと協力してサービスの認知度を高め、利用企業を増やす構えだ。

オフィス内消費市場はまだ手付かず

沢木代表は、オフィス内消費市場はまだ始まったばかりで、あらゆる可能性があると指摘。サービス業や建設業など、IT企業以外の企業の導入も増えているという。利用方法もオフィス内にとどまらず、「予想外にも、翌日の朝ごはんや子供の弁当用に購入する方もいます。働く女性支援の一環として導入される企業もいます」。

ワークスタイルだけではなく、従業員のライフスタイルを視野に入れて利便性を追求すれば、新しいニーズを掴むことができそうだ。

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