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バイトテロはなぜ起きた? 傾向と防止策

2014年06月02日

飲食店アルバイト教育専門のコンサル
ティング業務を展開するアップ・トレンド・
クリエイツ代表の白岩大樹氏

2013年、全国的に猛威をふるい、社会現象にまでなった「バイトテロ」。就業中のアルバイト店員が店の商品や設備を用いて過度の悪ふざけを行う様子が、インターネットを介して全世界へ拡散するというものだ。結果、ネット炎上に至り、店に対する批判や悪評が殺到。閉鎖や廃業、破産に追い込まれるというケースも珍しくない。今回は、飲食店アルバイト教育専門のコンサルティング業務を展開するアップ・トレンド・クリエイツ代表の白岩大樹氏に、一連の「バイトテロ」の傾向と防止策を聞いた。

白岩氏は、昨年に話題になった「バイトテロ」の原因は「アルバイト側がSNSの特徴を理解していなかったことにあった」と分析する。問題になった画像の多くが、SNSの中でも不特定多数が閲覧できてしまうTwitterであったからだ。SNSサイトによる違いを十分に理解していないまま、友人に伝えるような感覚で画像をアップロードしたことが、結果的に「テロ」になってしまったと結論づける。

さらに白岩氏は「これまでは、ほとんどが過失によるものだったが、今後は故意に引き起こそうとするケースが増えるだろう」と予測する。象徴的なのが2014年の春に発生した牛丼チェーンの一部店舗の閉鎖の騒動だ。アルバイトがネット掲示板に勤務店の不満を書き込み、他店のアルバイトにも退職を呼びかけた結果、一部店舗の運営ができなくなってしまった。

「バイトテロ」を防ぐには?

過失から、故意による匿名発信(告発)へとシフトする「バイトテロ」。これを防ぐために、飲食店は何をすればよいか?白岩氏は以下の3つの対策を挙げた。

1.経営者がアルバイトをアルバイトとしてみなさないこと
「今後、バイトテロを防止していくためには、まず経営者・店長がアルバイトをアルバイトとみなさないことです。アルバイトが足りなければ店を営業することはできません。つまりアルバイトこそ、お店に時間を払ってくれるお客様という認識をもってもらいたいです。そもそも外食産業は非正規雇用であるアルバイトの存在なくして産業にはなれませんでした。だからこそ外食産業から、今までのアルバイトという概念自体を変えていって欲しいと願っています」

2.ミーティング・メールなどで売上などの情報を共有すること
「経営者・店長がアルバイトにも経営数値を共有することが、結果的にバイトテロの抑止になると私は考えています。具体的には、対面なら朝礼やミーティング、そして非対面なら日々の営業結果をメールで配信をすることです。その中で日々の売上の量(金額)はもちろんですが、質(満足度)についての情報も共有することが大切です」

3.アルバイト教育には会社が責任をもって取り組むこと
「これまでアルバイト教育の責任は店長にありました。しかし、今後はこれを変える必要があると思っています。なぜなら人手不足によって、これまでなら不採用にした人でも採用せざるを得なくなっている中でアルバイトの教育難易度が上がっているからです。上手にアルバイトを育てられなければ、結果的にバイトテロの火種を抱えることとなります。これからはアルバイト教育についても会社が責任をもって取り組むことが重要です」

悪ふざけの様子を投稿したアルバイトの行動は、決して許されるものではない。しかし、それを「最近の若者は」という認識だけで捉えるのは極めて短絡的だ。飲食店とアルバイトが相互理解を深め良好な関係を築き上げながら、時代に適応した次のステップへと進むための大いなる教訓としなければならないだろう。

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