食の安心・安全企業に学ぶ

水産品の加工を細分化。業界標準の製品規格書で、食の安心・安全を守る~タイランドフィッシャリージャパン

2019年10月02日

タイランドフィッシャリージャパン株式会社

エビなどの水産加工品をタイの工場から直接輸入・販売する、タイランドフィッシャリージャパン株式会社。生産拠点と日本企業をつなぐ中での課題は、現地から届く商品情報(規格書)の記載内容が工場ごとにバラバラだったこと。食の安心・安全が求められる時代の規格書情報の管理方法について、詳しくうかがいました。

複雑化する顧客ニーズに対応する正確な情報管理

【Q】沿革と事業内容を教えてください。

タイランドフィッシャリージャパン株式会社 代表取締役社長 志村謙介氏

代表取締役社長 志村謙介氏

弊社はタイの大手水産企業との共同出資で設立した、水産加工品等の輸入販売会社です。

従業員6人でスタートした1992年当初は、エビがメイン商材でした。今はタイグループ傘下に14の自社工場を持ち、チキンやツナなどの缶詰やパウチ商品などの製造・販売が増えています。

販売量の増加に伴い、タイの生産拠点も強化し、協力会社も含めると生産工場は20ヶ所を超えました(2019年7月現在)。

タイランドフィッシャリージャパン株式会社 缶詰の水産加工商品

弊社は「CORE to CORE」というコンセプトを掲げ、工場から直接、お得意先である量販店やコンビニなどへ販売を行っております。加工から輸入、販売まで中間業者を介さないシンプルな流通経路のため、コストを下げてお届けできます。

商品は、お得意先のニーズに即したものを現地の工場とタイアップしながら企画開発しますので、PB商品が多いのも特徴です。タイの生産拠点と日本の企業を商品でつなぐコーディネートが、弊社の事業になります。(代表取締役社長 志村謙介氏。以下、志村社長)

【Q】得意先のニーズには、どういったものがありますか?

タイランドフィッシャリージャパン株式会社 営業第二部 部長 澤田曜一郎氏

営業第二部 部長 澤田曜一郎氏

たとえば、エビフライでも、大きさや尾の有無などの形状、衣やエビの食感、価格といった細かいご要望は、得意先ごとに異なります。

輸入事業は、ただ現地で商品をパックしてインポートするだけの時代では、もはやありません。市場の変化でイニシアチブは、商社や卸から消費者に近い小売側へと移っているのです。(営業第二部 部長 澤田曜一郎氏。以下、澤田部長)

時代の変化という点では、食の安心・安全への社会的な意識も高まりました。以前であれば簡単な情報で済んだ原材料の表示も、食品表示法が改正されて厳密になっています。正しい知識と理解をもって食の安全に取り組まなければならない時代です。(志村社長)

お得意先のご要望にあわせ加工は複雑化し、商品は細分化しています。弊社の取扱商品数は現在、PB品も含め約1,000アイテムです。添加物やアレルゲンの有無などの情報管理が一層求められる中、輸入者である我々は、責任を負う立場を常に意識しなければなりません。(澤田部長)

自社書式で情報を一元管理。ホームページと連動した販促も

【Q】商品情報の管理は、どのように取り組まれていますか?

タイランドフィッシャリージャパン株式会社 品質管理室 主任 濱田寛紀氏

品質管理室 主任 濱田寛紀氏

タイの工場から提出される、重量や配合表、製造工程などの製品情報を英語で受け取ります。それを弊社で日本語版の商品規格書※に整えて日本のお得意先へ提出する形が基本です。

(※)規格書:食品のアレルギーや原料産地などの情報をまとめた仕様書。

実は以前の規格書は営業用途の意味合いが強く、正直なところ、すべてを網羅した情報管理はできていない状況にありました。

といいますのも、工場から届くのは詳細な情報を含まない規格書で、その書式も工場ごとにバラバラ。さらに、依頼を受けて提出する書式の入力項目も得意先ごとに異なります。

必要な情報が足りない場合は、営業担当者が改めて工場へ問い合わせ、情報収集しなければなりません。専門的な言葉をお互い第2外国語の英語でやりとりするので、伝わらないこともあります。規格書をひとつ作成し、得意先へ提出するのに、かなり時間を費やしていました。

そこで、以前から得意先からの依頼で利用していた『BtoBプラットフォーム 規格書』を活用し、システムによる商品情報の一元的な管理に取り組むことにしたのです。(品質管理室主任 濱田寛紀氏。以下、濱田主任)

【Q】システムの導入で、情報管理はどのように変わりましたか?

まず、2016年に商品規格書をクラウドで管理するために『BtoBプラットフォーム 規格書』の『自社管理機能』を導入しました。そして、業界の標準規格書に基づいた、自社基準の書式を定めたのです。

新商品の規格書を作成する際は取引先の工場にエクセルファイルでひな型を送り、必要な情報を入力してもらいます。その内容を品質管理室で精査し、自社の規格書を作成します。これにより、確実な情報収集ができるようになりました。現在は取引の多いエビなどの主力商品を中心に、クラウド上へデータの登録を進めています。(濱田主任)


BtoBプラットフォーム規格書

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