基本の食品衛生

店で食中毒が発生!?保健所の立入調査に飲食店はどう対応するか

2018年12月06日

飲食店には立入調査の結果と、体調不良の患者への聞き取り調査の内容をもとに、通常、数日~1ヶ月以内に行政指導や行政処分といった判断が下される。特に調査中にも複数のグループで患者が増えていくような場合、患者らの共通の喫食先が特定されれば、先に処分が決まることもある。

保健所への対応で、求められること

実際の食中毒の調査は保健所職員によって行われる。調査内容は事案ごとに異なるため、症状や状況にあわせた聞き取り形式で進められる。

【患者側への主な聞き取り項目】
・具合が悪いのはいつから、どんな症状か
・いつどこで何を食べたか 

【店舗への主な聞き取り項目】
・申し出のあった客の利用した日時
・他からの苦情がないか
・その日の利用者数
・原因と疑われるメニューの出品数、調理工程
・体調が悪い従業員がいないか

また、聞き取りだけではなく、商品の仕入や、調理に関わる資料を求められることもある。特に調理工程マニュアルは食材の加熱時間や、調理手順を確認する上で重要な情報源となる。保健所の調査は店舗だけでなく、食材の仕入れ先まであらゆる場所に及ぶため、ごまかしは効かない。できるだけ早く原因の特定が進められるように協力することが肝心だ。

【店舗から保健所への主な提出物】
・調理手順のわかる調理方法マニュアル
・衛生管理マニュアルや記録類(冷蔵庫の温度チェック表など)
・従業員の検便結果(後日実施の場合もあり)
・検体(原因と疑われるメニューなど)
・仕入れ先、仕入れ履歴がわかるもの(伝票など)
・必要に応じて、検便検査

保健所から飲食店への立入検査についての連絡は直前か、しないこともあるという。それは被害の拡大を防ぐため一刻を争うからだ。

飲食店はいつどこの店舗に調査が入るかはわからないため、提出物をすぐ出せるよう、日頃から衛生管理状況がわかる調理手順のマニュアル類や、仕入れ伝票などを整理しておくことが大切になる。

2018年6月に食品衛生法が改正され、HACCPに沿った衛生管理が制度化された。今後はHACCPに沿った衛生管理の実施が、原則すべての食品等事業者に求められる。

小規模の飲食店でも、衛生管理計画の作成と実施の記録が責務となるなど、一層の情報収集と衛生管理が必要となる。(2020年6月13日までに施行され、施行日から1年が経過措置期間)


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