企業インタビュー
2018年02月14日
名古屋、東海地区を中心に「街のラーメン屋さん」として長年親しまれている藤一番。現在は全国に60店舗を超えるチェーン店を運営しています。その発展を支えてきたセントラルキッチンを、2012年に株式会社Dクリエイツとして分社化し、食品製造メーカーとして独立しました。藤一番の食の安心・安全を支えている同社に、その取り組みを伺いました。
【Q】御社の沿革と業務内容を教えてください
Dクリエイツ 常務取締役
藤一番の創業は33年前の1984年です。ラーメンチェーン店「藤一番」や「総本家しなとら」など、名古屋を中心に全国展開しています。創業当初よりこだわりのオリジナルの商品をお客様に提供していこうという方針は変わっていません。1店舗目から店の裏に小さな製麺機を置いて、自社製麺にこだわってきました。
店舗が増えはじめた1991年頃に、品質の均一化という観点から小規模ながらもセントラルキッチンとして工場の形をとるようになりました。さらに2005年に経営規模が大きくなるのにあわせて、現所在地の愛知県小牧市に本社と工場を併設して移転したのです。
セントラルキッチンは2007年にISO22000(食品安全マネジメントシステムの国際標準規格)を取得し、2012年には分社化してDクリエイツという独立した食品製造メーカーになりました。
現在は、直営、フランチャイズあわせて60強ある店舗に商品を提供するだけでなく、業務用や一般消費者向けにも、麺・ギョーザ・パスタ・洋菓子など、様々な商品を開発・製造、販売しています。(Dクリエイツ 常務取締役)
【Q】セントラルキッチンを分社化したのはなぜですか?
もともと藤一番の製造部門として独立しておりましたので、藤一番の店舗で売るのは、商品と接客サービス、その商品の安全を守るのは製造部門としての我々に責任があると考えています。この考えに基づき自立した食品製造メーカーとして、商品を開発、製造、販売することに力入れようと考えたからです。外に向けて商品を販売することによって、食の安心・安全への意識をより高めていくという狙いもあります。
ISO22000を取得したのも、将来の独立を見越した、食品メーカーとしての基礎固めの意味がありました。国際基準の衛生管理でうちにしかできない商品を安心・安全につくっていこうという思いからです。外食に限らず、食品業界全体の一番のテーマは食の安心・安全しかないと考えています。(Dクリエイツ 常務取締役)
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