外食企業のアレルギー対策

飲食店の食物アレルギー対応(実践編)~情報提供・低アレルゲンメニューの注意点

2018年02月06日

ロイヤルホストの取り組み

実際の外食企業は、どのような取り組みをしているだろうか。平成26年に消費者庁で開催された「第3回 外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会」で報告されているロイヤルホールディングスを例に見ていこう。

ロイヤルホールディングスは、ファミリーレストランのロイヤルホストや天丼てんやなどのほか、空港・高速道路のフードサービス、事業所、病院、介護施設などの給食、ホテルなど飲食事業を幅広く展開している。このような状況で取り組んでいる内容を以下に紹介しよう。

アレルギー一覧表を常備

原材料由来のアレルギー一覧表を各店舗で常備。また、ロイヤルホストではホームページでメニューごとの栄養成分とアレルギー物質を一覧化して、だれでも閲覧可能にしている。

<アレルギー情報一覧表の作成手順>
1.メニュー決定後、原則すべての原材料規格書を取引先から入手
2.アレルギー情報を抜き出して一覧化
3.メニューごとにアレルゲン情報集約
4.アレルギー一覧表を作成(商品によっては、メニューブックに反映)

低アレルゲンメニューの提供

ロイヤルホストでは特定原材料7品目を使用しないカレーライスやハンバーグプレートなど、低アレルゲンメニューを提供。管理・調理工程では、専用原材料を用意して、調理器具(菜箸、トングなど)の再洗浄、専用プレートや使い捨て食器(ナイフ、フォーク、スプーン)などを実施している。

研修・教育ツールでの意識啓蒙

アレルギーの怖さや情報の集約、エラーのないような仕組みのつくり方を研修し、全従業員向けに食の安全・安心についてのハンドブックを用意。またEラーニングで店長・料理長向け、ミドルマネジメント向け、製造部門向けに、アレルゲンに限らず食の安全・安心にかかわる内容を継続して取り組んでいる。

ロイヤルホールディングスのお客様相談室では、アレルゲンに関するお問い合わせの他に「とても助かっています」という意見が寄せられたり、店舗で「以前食べて大丈夫だったので、今日も楽しみに来ています」という場面があるそうだ。

食物アレルギーを持つお客にとって、外食への憧れは大きい。外食事業者がきちんと対応することで、食物アレルギーの有無によらず、すべてのお客に外食の価値を提供してほしいと願っている。

【監修】公益財団法人 食の安全・安心財団 常務理事・事務局長 中村啓一
公式HP:http://anan-zaidan.or.jp/
1949年生まれ。1968年農林省(現農林水産省)入省。主に、食品産業・食品流通関係行政を担当。現在は、公益財団法人食の安全・安心財団で、食に関わるリスクコミュニケーションの研究と実施を中心に活動。共著『食品偽装・起こさないためのケーススタディ』(ぎょうせい)、著書『食品偽装との闘い』(文芸社)など。

出典:「外食・中食におけるアレルゲン情報の提供に向けた手引き」(外食等におけるアレルゲン情報推進検討会)
出典:「第1回アレルギー疾患対策推進協議会 資料2 アレルギー疾患対策について」(厚生労働省)
出典:「外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会中間報告(平成27年4月1日一部改定)」(消費者庁)
出典:「消食表第139号 食品表示法等(法令及び一元化情報) 食品表示基準に係る通知・Q&Aについて 別添アレルゲン関係」(消費者庁)
出典:「第3回 外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会議事録」(消費者庁)
出典:「第3回 外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会 【資料2】ロイヤルホールディングス(株)(上原氏)説明資料」(消費者庁)
記事中の文章・表などは上記の各資料をもとにインフォマート作成


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