外食企業のアレルギー対策

飲食店の食物アレルギー対応(実践編)~情報提供・低アレルゲンメニューの注意点

2018年02月06日

アレルゲン除去メニューの提供

低アレルゲンハンバーグ

特定のアレルゲンを除去したメニューの提供には、定形メニューを提供する対応と、オーダーメイド対応がある。

(1)定形メニュー対応
鶏卵を使用しない豆腐ハンバーグや7大アレルゲンが除去されたお子様ランチなど、特定のアレルゲン食材が使用されていないメニューを販売する対応。

(2)オーダーメイド対応
店員が注文時に食物アレルギーの状況を聞き、原因物質を抜くなどお客の希望に合わせて個別対応する。これは素材原料を中心とした調理をする飲食店で多く取られている。しかし加工原料や調味料を一部でも使用する場合には注意が必要なため、基本的に食物アレルギーの軽症者向けとなる。

コンタミネーションを予防する

厨房で調理するときなど、調理器具や揚げ油などを介してアレルギーの原因食物が意図せず混入することがある(コンタミネーションという)。アレルギー対応食を調理する場合はコンタミネーションが発生しないよう、調理器具や、揚げ油の使い分けなどの工程管理、配膳などの作業を徹底する必要がある。

しかし現実的に、飲食店では限られた厨房スペースで様々なメニューを調理するため、コンタミネーションのリスクは避けられない。基本的にはリスクはあると捉えて、安易に混入の可能性はないと示してはいけないし、消費者にリスクを伝えることも必要だ。

(例)コンタミネーションリスクの伝え方
厨房では同じ調理器具を使用しています
そばとうどんを同じ釜で茹でています
エビ・鶏卵・小麦・牛肉・豚肉・鶏肉を同じ施設(厨房)内で調理しています

対応のポイント

あいまいな対応は絶対しない

外食事業者が正確な対応をするには限界がある。そんな中、もっとも危険なのが、あいまいな対応による誤食だ。正確な対応ができない場合や情報に自信がない場合などは、「対応できません」「分かりません」と明確に伝えることが、消費者のリスクを回避することになる。できないと伝えることも対応だ。

従業員教育

食物アレルギー対応は、まず経営者が必要性を理解することから始まり、次に指導者や管理者、運用する従業員などへ落とし込む必要がある。主な内容は下記のとおりだ。

1.啓発・意識の変容
経営者自らが食物アレルギー対策への意識を向上させることが必要である。衛生概念と同じように、食物アレルギーの正しい対応の必要性を示そう。

2.マニュアル作成
最適なアレルギー対応は、事業者や店舗によって違ってくる。事故を起こす原因は、仕入先からの情報ミス、メニュー開発(構成)ミス、店舗ミス(手順書に従わない食材の使用やオーダーの伝達ミス)など様々な段階で発生しうるからだ。そのため、それぞれの業務内容と照らし合わせた独自のマニュアル作成が必要となる。従業員同士の確認方法や原材料にアレルギーを識別できるマークをつけるなど、具体的な情報管理および伝達方法を定める必要がある。また、マニュアルを作成したらその通りの対応ができるかもチェックしておこう。

3.研修
対応する・しないにかかわらず、従業員への食物アレルギー研修は必要である。事業者から従業員まで正しい知識を得て、世の中のアレルギーに関する最新の知識を取り入れる研修を開催しよう。特に飲食店は従業員の入れ替わりが激しいため、研修は定期的に開く必要がある。


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