気になる食品表示

加工食品の原料原産地表示の拡大~義務対象は?4つの例外表示とは?

川合裕之(株式会社ラベルバンク 代表取締役)  2017年02月07日

【例外表示】

上記のとおり、すべての加工食品を対象に国別重量順表示が原則となりましたが、原材料の原産地が変更した際に、その都度、包材の切替えが発生するといった大きな課題があります。そこで、一定の条件を満たせば、4つの「例外表示」が認められています。

■例外(1):可能性表示(「又は」表示)

 ・使用可能性のある複数国を、使用が見込まれる重量割合の高いものから順に「又は」でつないで表示する方法。
 ・過去の取扱い実績等に基づく必要がある。

<表示例>

名称

こいくちしょうゆ

原材料名

大豆(アメリカ又はカナダ又はブラジル)、小麦、食塩

※大豆の産地は、平成○年から2年間の取扱実績順

一定の期間を通じて、使用割合が高いと見込まれる原産国名が上位に表示され、反対に、使用割合が少ないと見込まれる原産国名は下位に表示されることになります。また、どの期間の取扱実績をベースにしたか明記することも義務づけられています。

 

■例外(2):大括り表示(「輸入」表示)

 ・3以上の外国の産地表示を「輸入」と括って表示する方法。(表示例A)
 ・輸入品と国産を混合して使用する場合には、輸入品(合計)と国産との間で、重量の割合の高いものから順に表示する。(表示例B)
 ・過去の取扱い実績等に基づく必要がある。

<表示例A>

名称

こいくちしょうゆ

原材料名

大豆(輸入)、小麦、食塩

※大豆の産地は、平成○年から2年間の取扱実績順

<表示例B>

名称

こいくちしょうゆ

原材料名

大豆(輸入、国産)、小麦、食塩

※大豆の産地は、平成○年から2年間の取扱実績順

「輸入」と表示されれば、当該商品の重量順第1位の原材料には国産は使用されていない、「輸入、国産」と表示されれば、当該商品の原材料として、輸入と国産が混合して使用され、輸入の割合の方が多い、ということが分かります。


■例外(3):大括り表示+可能性表示

 ・3以上の外国の産地表示を「輸入」と括って表示できるとした上で、「輸入」と 「国産」を、使用が見込まれる重量割合の高いものから順に「又は」でつないで表示する方法。
 ・過去の取扱実績等に基づく必要がある

<表示例>

名称

ポークソーセージ

原材料名

豚肉(輸入又は国産)、豚脂肪、たん白加水分解物、還元水あめ、食塩、香辛料

※豚肉の産地は、平成○年の取扱実績順

想定されるケースは、「対象原材料について、3か国以上の外国から輸入するとともに輸入品と国産の割合が、製造の月単位、季節単位で変動する場合」となります。


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執筆者プロフィール

川合裕之(株式会社ラベルバンク 代表取締役) 

株式会社ラベルバンク代表取締役。食品表示・規格書検査に関わるサービス等を、国内の食品製造・流通業、輸入商社、検査機関や、海外の食品製造業、検査機関などに提供している。著書に「基礎からわかる 新・食品表示の法律・実務ガイドブック Food Labeling Law and Practical Guidebook」(出版社:レクシスネクシスジャパン(2014))がある。

株式会社ラベルバンクHP:http://label-bank.co.jp/

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