企業インタビュー
2016年10月27日
東京・お台場で、宿泊もできる温泉として人気の「大江戸温泉物語」。運営元である大江戸温泉物語株式会社は、全国18都府県で、温泉旅館やホテル、日帰り温浴施設、テーマパークなど、計34施設を運営している。また、自社の宿泊施設の運営ノウハウを活かし、地方のホテルや旅館の再建事業にも取り組み、全国で拡大を続けている。
急速な成長を続ける一方、地方の宿泊施設やレストランなど、本社から離れた場所で食材やメニューの管理を行い、なおかつ食の安全・安心を徹底しなければならないという、難しさもあるという。
今回は食品業界の長い経験があり、大江戸温泉物語で食の安心・安全のルール作りのキーパーソンとなった、商品本部商品部課長 白崎英義様と横瀬広樹様に、同社の取り組みについて伺った。
大江戸温泉物語株式会社は、経営の傾いた宿泊施設を事業再建する際、宿泊費をリーズナブルな価格帯に改定する。その際、あえて元のホテル名や屋号を残すことがあるという。過去に築いてきたブランドイメージを活かしながら、元の宿のファンを獲得するためだ。しかし、ただ宿泊費を下げただけでは、いずれ経営に歪みが生まれ、ブランドイメージを損なってしまう。
顧客の満足度を満たしながら、
コストもダウンできるバイキング形式
元の宿のイメージやクオリティを下げずに、宿泊費を下げるにはどうするのか。そのための施策の柱は『料理の提供方法の改善』にあった。旅館時代は、部屋ごとに提供していた料理を、大部屋で一度に提供するバイキング(ブッフェ)形式に切り替えたのだ。(※一部施設は除く)
これにより、1部屋ずつ料理を上げ下げする必要がなくなり、大幅な人件費の削減につながった。また提供されるメニューそのものにも、改良が加えられている。
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