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メニュー表示海外視察レポート in アメリカ ~大手飲食店が実施する情報提供の現状~

2014年02月18日

米国は食品の栄養成分表示の先進国であると同時に、外食市場も非常に大きい国でもあります。年間の規模は66兆円で、日本のおよそ2.7倍。1位のマクドナルド(年商3.5兆円)をはじめ、大手飲食店の業態はハンバーガー、サンドイッチ、ステーキなどが目立ちます。現地の飲食店は栄養成分の情報提供にどう対応しているかを調査するため、インフォマートスタッフが2013年10月にロサンゼルス、ラスベガスの主要な飲食店を訪問しました。

消費者への訴求は「フレッシュ」「ヘルシー」「低カロリー」

 米国は人口3.1億人に対して肥満人口が1.1億人(36.5%)と、肥満が社会問題にもなっています。このため大手飲食店を回るとフレッシュ、ヘルシーという健康志向の表示が多用されていました。中でもサンドイッチを主商品とする「サブウェイ」やメキシカン料理の「チポトレ・メキシカングリル」などが、野菜豊富なファーストフード店として人気を集めていました。

 また“グルテンフリー”や“500キロカロリー以下”など、低カロリー志向のメニュープログラムを設けている飲食店も多くありました。カロリー制限のメニュー開発は、キッズ向けはもちろん高齢者向けに訴求している店舗もあります。カロリーの表示はファーストフード、ファミレス、居酒屋などの業態やチェーン店で実施されており、広く浸透している印象を受けました。

米国の飲食店のメニューに見られるカロリーの表示

 個人的に気に入ったのが「ジャンバ・ジュース」というスムージーのチェーン店です。フレッシュ・ヘルシーをコンセプトとしたメニューラインアップや店舗づくりで韓国やフィリピン、カナダに進出しています。日本にもあれば流行るのではないかと思うお店でした。

全米に展開しているスムージーのチェーン店「ジャンバ・ジュース」店内

「ジャンバ・ジュース」の栄養成分表はカロリー、飽和脂肪、炭水化物、塩分の項目があります。

栄養成分情報の冊子を設置・閲覧可能に

 大手飲食チェーンでは栄養成分を掲載した冊子を店内に設置し、客が求めれば閲覧できるようになっています。「Do you have a book of nutrition facts?(栄養成分表はありますか?)」と尋ねると、多くの飲食店で冊子を提供していただけました。またWEBのサービスとしてメニューやトッピングの組み合わせによる栄養成分を自動計算するサービスを提供している企業もあります。

大手外食チェーン店「パネラ・ブレッド」で提供されている栄養情報冊子

■米国の大手飲食店がWEBサイトで提供している情報(2013年12月時点)

順位飲食店売上高
(百万ドル)
キッズ
メニュー
栄養成分アレルギー原材料カロリー
計算
1 McDonald's(マクドナルド) 35,592
2 Subway(サブウェイ) 12,123
3 Starbucks(スターバックス) 9,276
フードのみ
4 Burger King(バーガーキング) 8,585
5 Wendy's(ウェンディーズ) 8,215
6 Taco Bell(タコベル) 7,500
7 Dunkin' Donuts(ダンキンドーナツ) 6,264
8 Pizza Hut(ピザハット) 5,700
9 Chick-fil-A(チックフィレイ) 4,560
10 Applebee's Neighborhood Grill & Bar
(アップルビーズ)
4,503

 

日本より圧倒的に多い情報量

 米国の栄養成分表示の施策は、日本より進んでいるように感じられました。多様な人種が集まるので、食へのニーズも多岐にわたるためと考えられます。日本の飲食店では店舗のスタッフがお客様におすすめのメニューを提案することがよくありますが、米国の飲食店はお客様自身で適したものを選択させるという考えだと伺えます。

 日本では最近公布された食品表示法により、加工食品に栄養表示を義務付けられることが決定しています。米国のような幅広い情報開示の施策は、将来的に日本の外食産業にも適用されるであろうと強く感じました。

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